再エネ事業のレノバ、国内外の風力発電事業の資金調達で今週中にグリーンボンド2本発行、合計140億円(RIEF)
2020-08-31 08:33:54
太陽光発電や風力発電等の再生可能エネルギー事業を展開する独立系の再エネ事業者のレノバ(東京)は、国内の秋田県沖と熊本県天草の2カ所、海外ではベトナム・クアンチ省で開発中の風力発電事業の合計3件を資金使途とするグリーンボンドを9月3日に発行する。発行額は合計140億円。
(写真は、今年5月にベトナム・クアンチで行われた風力発電所の起工式の様子)
発行するグリーンボンドは期間5年と同7年の2本。発行額はそれぞれ70億円。いずれも3日発行の予定。クーポンレートは5年債が1.000%、7年債が1.390%。引き受け主幹事は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券とSMBC日興証券、共同幹事が大和証券、みずほ証券、BNPパリバ証券。グリーンボンド・ストラクチャリング・エージェントは三菱UFJモルガン・スタンレーが務める。
資金使途先の事業は、国内分での秋田県由利本荘市沖の洋上風力発電事業(発電量量約700MW)は、再エネ海域利用法の促進区域の指定プロセスの最終段階。同事業はレノバがリード出資をする秋田由利本荘洋上風力合同会社が事業主体で、コスモエコパワー、JR東日本エネルギー開発、東北電力が共同開発者。今後、事業者公募プロセ スを経て、事業者が選定される予定。
もう一つの熊本県天草郡苓北町の苓北陸上風力事業は発電量50MWで2022年着工、24年稼働の予定。レノバが単独で事業を進めている陸上風力発電事業だ。
ベトナムでのクアンチ風力発電事業は陸上風力。今年5月に工事に着工した。ベトナムの電力事業会社 PCC1 が開発をリードし、レノバの出資比率は40%。ベトナム政府の国家電力電源マスタープランの承認を得ており、発電電力はベトナムの FITを利用して全量売電する。
3事業の「グリーン性」については、日本格付研究所(JCR)が、市場基準のグリーンボンド原則(GBP)への適合を付与している。
レノバは太陽光等を中心に、これまで合計設備容量800MW超の再エネ発電の実績を保有する(運転中、建設中の合計)。さらに開発中の案件を含めると、約1.8GWとなる。積極的に国内外での開発を進めており、中期的な目標として総発電容量3.0GW以上を目指している。こうした再エネ事業の拡大によって、2030 年までの累積値としてCO2削減量1000万㌧の実現できるとみている。
https://www.renovainc.com/news/ir/pdf/20200828_PRESS.pdf