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融資型クラウドファンディングで、第三者評価付のESGファイナンス。「ファンズ」が格付投資情報センター(R&I)と連携し、第一号は福岡市でのグリーンビルディング事業に5億円(RIEF)

2021-08-18 19:13:48

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  融資型クラウドファンディングを手掛けるファンズ(東京・港)は18日、格付け会社のESG評価付の貸付ファンドの販売を始めた、と発表した。個人投資家が手軽にESGファイナンスを手掛けることができるほか、貸付も数億円レベルからの利用が可能としている。第一号ファンドは、投資ソリューション会社のグリーンビルディング事業に5億円のグリーンローンを提供する。

 

 ファンドのスキームでは、借り手企業の借入金の資金使途や対象事業を、外部評価機関の格付投資情報センター(R&I)が、グリーンローン原則等への適合状況を評価することで客観性を担保する。個人投資家は、こうしたESG評価を踏まえてファンドに投資することになる。

 

 第一号となるのは、投資ソリューションカンパニーのADワークスグループ社が、福岡市で開発するオフィスビルの開発資金の一部となる5億円分を、クラウドファンディングを活用して個人投資家から直接投資を募る。

 

第一号ファンドの融資先のグリーンビル(福岡市中央区大名)
第一号ファンドの融資先のグリーンビル(福岡市中央区大名)

 

 対象となるオフィスビルは、地上12階建て、大和ハウス工業の施工。2022年5月竣工予定。環境への配慮として、全熱交換機や全館LED照明等の導入で一次エネルギー消費量を基準値から 38%削減(BEI で 0.62)するほか、節水、健康・ウェルネス配慮等も進め、国土交通省の建築物省 エネルギー性能表示制度(BELS)に基づく4つ星評価を得ている。

 

 R&Iは、対象となるビルの環境改善効果は、国の省エネ法が定める基準を十分に上回る省エネ効果が見込めるとしている。また、開発計画において地域住民への説明会を実施し合意を得ているほか、施工中の騒音、振動、廃棄物等の周辺環境への悪影響への配慮等、ネガティブな影響にも配慮しているとし、グリーンローン原則への適合を付与した。

 

 ファンズが個人投資家を対象として集める「ESG貸付ファンド」は年利約2%で調達するという。同社は今回の取り組みを「企業にとってのESGファイナンスをより身近なものにし、また個人投資家に対しても手軽にESG投資に参加できる機会を創出できる」と位置付けている。

https://funds.jp/blog/detail/137

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/32500/5b80afbc/99d8/4e2d/ae2b/a3af24f3f1b3/20210817183833025s.pdf