福岡市、グリーンボンドを来年年明けに発行へ。50億円。政令指定都市では2件目。グリーンビルディングの新庁舎建設費や地下鉄整備等に充当（RIEF）
2021-10-25 15:58:58
福岡市は25日、「ゼロカーボンシティ」の実現に向けた資金調達として、同市初のグリーンボンド50億円を来年年明けに発行すると発表した。政令指定都市のESG債発行としては、同じ福岡県の北九州市がサステナビリティボンドの発行を発表しているが、グリーンボンドの発行は8月の川崎市に次いで2件目となる。
（写真は、12月にグリーンビルディングとして竣工する新庁舎の完成予想図）
同市のグリーンボンド対象プロジェクトは、①雌雄施設への再生可能エネルギー設備導入②雌雄施設への省エネ性能の高い機器導入③ごみ処理施設や下水道の整備④自然資本のため公園整備⑤クリーンな輸送拡大のため地下鉄整備⑥持続可能な水資源管理での水道事業⑦気候変動適応対策での水害対策・道路整備等⑧雌雄施設新築でのグリーンビルディング化、の8分野。
このうち、今回発行するグリーンボンドの資金使途は、①②③の対象となる博多区新庁舎整備事業と、⑤の地下鉄営業線改良事業⑦雨水整備レインボープラン天神・雨水整備Doプラン2026の各事業。新庁舎は現在建設中で12月中に竣工予定。BELSで5星、ZEB Readyを取得している。https://www.city.fukuoka.lg.jp/data/open/cnt/3/89532/1/2021jigyougaiyou_syuusei.pdf?20211025105431
発行するボンドは期間10年、発行時期は年明けの1月以降としている。格付投資情報センター（R&I）がICMAのグリーンボンド原則（GBP）への適合を評価した。北九州市のサステナビリティボンドは機関投資家向けと個人向けの両方を含んだが、福岡市のグリーンボンドの発行対象は機関投資家向けに限定する。
同市では「グリーンボンドの発行を契機として、脱炭素社会に向けた市民、事業者、金融機関 など様々な主体とのパートナーシップによる持続可能な社会実現に向けた取組みを進めていく」としている。
8月に川崎市が発行したグリーンボンドは、発行額50億円で福岡市と同額。資金使途は、バイオマス発電を備えた廃棄物処理センター事業や、水害リスクに備えて地域河川の防災力アップ等の事業に充当する。https://rief-jp.org/ct4/115924
（注）本記事は20211年11月4日午後5時26分に修正しました。
https://www.r-i.co.jp/news_release_gf/2021/10/news_release_gf_20211025_jpn_01.pdf
Research Institute for Environmental Finance