HOME |欧州の主要資産運用大手機関3社、電源開発(Jパワー)に対して、2050年ネットゼロに向け、短期・中期目標を定めた事業計画の策定・公表等を求める株主提案提出(RIEF) |

欧州の主要資産運用大手機関3社、電源開発(Jパワー)に対して、2050年ネットゼロに向け、短期・中期目標を定めた事業計画の策定・公表等を求める株主提案提出(RIEF)

2022-05-11 18:22:14

Jパワースクリーンショット 2022-05-11 163432

 

  欧州の資産運用大手機関が11日、電源開発(Jパワー)に対して、2050年のカーボンニュートラルに向けて、科学的根拠のある短期・中期の目標を明記した事業計画の策定・公表等を求める株主提案を提出した。日本企業に対する気候変動問題での株主提案はこれまで、環境NGOが金融機関等に対して提出した事例はあるが、資産運用機関による提案は今回が初めて。

 

 Jパワーの気候対策の強化を求める株主提案を出したのは、欧州州最大の資産運用会社の仏アムンディ、大手ヘッジファンドの英マン・グループ、英銀系のHSBCアセットマネジメントの3社。3社合計の運用資産は3兆㌦(約390兆円)とされる。いずれもJパワーの株・債券に投資をしている。

 

 提案の内容は、①2050年までにカーボンニュートラルを達成するために、科学的根拠に基づく短期、中期の目標を明記した事業計画の策定・公表②設備投資が自社の排出量削減目標に整合しているかを定期的に評価・報告③排出削減目標の達成度合いと経営陣の報酬を連動させることを念頭に、報酬方針の詳細を開示する――の3項目。

 

 Jパワーは6月28日に株主総会を予定しており、現在、同提案にどう対応するかを検討中と説明している。同社は21年に発表した脱炭素の事業計画「ブルーミッション2050」で、2030年までに国内の発電事業のCO2排出量を40%(約1900万㌧)減らし、50年に実質ゼロとする目標を掲げている。

 

  だが、火力発電についてはCCS等を活用して50年以降も継続運営していく方針。CCSについては技術的可能性と経済的合理性が課題となっている。のこのため3社は「Jパワーの目標は、経済合理性、実現可能性に疑問があり、パリ協定で求められている『1.5℃目標』に及ばない」とみている。

 

 日本企業の気候対応策に対する株主提案は、一昨年、環境NGOの気候ネットワーク(KIKO)がみずほフィナンシャルグループに対して提案したのが最初。昨年は、三菱UFJフィナンシャル・グループや住友商事に対しても、KIKOのほか豪マーケット・フォース等が同様の気候対策の明確化を求める提案をした。https://rief-jp.org/blog/104110

 

 マーケットフォース等は今年も、三井住友フィナンシャルグループ(SMBC)、三菱商事、東京電力ホールディングス、中部電力の4社に対して、各社がアジアで計画するLNG火力発電等の事業が、パリ協定の「1.5℃目標」の達成に反するとして、気候対策の修正を求めた株主提案を提出している。https://rief-jp.org/ct7/124241

https://www.reuters.com/article/shareholder-climatechange-japan-idAFL3N2X23E1

https://mediaautomate.com/three-massive-asset-managers-file-joint-local-weather-resolutions-at-j-energy/