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JR九州、グリーンボンド発行250億円。3年~10年債3種類、資金使途は9月開業の西九州新幹線の新型車両「かもめ」の調達費や新長崎駅等の駅ビル建設費等に充当(RIEF)

2022-11-18 22:09:48

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 九州旅客鉄道(JR九州)は18日、同社として昨年4月に続いて2回目となるグリーンボンドを発行すると発表した。ボンドは期間3年、5年、10年の3種類で合計250億円。資金使途は9月に開業した西九州新幹線の車両調達費のほか、鹿児島中央駅、新長崎駅等の駅ビル開発事業等に充当するとしている。

 

 同社は昨年4月に総額200億円のグリーンボンド(期間10年)を発行している。資金使途先は省エネ型車両の導入や気候変動激化に対応する鉄道施設の改修・更新等の適応対策等への投資等に充当した。https://rief-jp.org/ct4/112941

 

 2度目となる今回のボンドの資金使途先は、開業した西九州新幹線を走る新幹線車両N700S系「かもめ」。「新幹線グリーンボンド」ということになる。「かもめ」は従来の車両に比べて、走行抵抗の低減や、主回路に次世代半導体のSiC素子を採用することで、消費電力量を約6%削減できるほか、パンタグラフやブレーキ ライニングなど摩耗部品を長寿命化、大容量リチウムイオン電池搭載による「バッテリー自走システム」等の採用で、廃棄物の少量化や安全性等も向上している。

 

 鹿児島中央駅と新長崎駅はともに、駅ビルをグリーンビルディングとして建設中。鹿児島中央駅西口複合ビルは地上11階建てのオフィス・店舗ビルで、太陽光発電導入のほか、エネルギー効率の高い設備システム、熱負荷を提言させるLow-e複層ガラス等を採用し、CASBEE建築(新築)でAランクを取得している。

 

 一方の新長崎駅ビルは、地上13階建てのオフィス・店舗・ホテル等を含めた総合ビル。BEMSの導入、高効率変圧器、エレベーターVVVF制御によるエネルギー効率化、複層ガラス、壁面や屋上の緑化等を取り入れている。こちらもCASBEE建築でAランクを取得している。

 

 ボンドは3年物が50億円、5年物100億円、10年物100億円。クーポンレートはそれぞれ0.220%、0.335%、0.649%。主幹事は野村證券、大和証券、みずほ証券の各金融機関。セカンドオピニオンは格付投資情報センター(R&I)がICMAのグリーンボンド原則(GBP)への適合を付与した。

 

https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2022/11/18/221118_Green_Bond_2.pdf