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国内初、営農型ペロブスカイト太陽電池で、積水化学工業と市民型ベンチャー企業のTERRA(千葉)が共同実証実験開始。レンズ型モジュールに搭載。大麦畑で2年間の実証(RIEF)

2024-08-07 23:47:20

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写真は、局面レンズ型のモジュールに張り付けたフィルム型のペロブスカイト太陽光電池)

 

  積水化学工業は、ソーラーシェアリングに特化した市民型ベンチャー企業のTERRA(千葉・匝瑳市)と連携し、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を営農型ソーラーシェアリングに応用するための共同実証実験を、8月2日から開始したと発表した。フィルム型ペロブスカイト太陽電池は軽量で柔軟な特長を持ち、従来のシリコン系太陽電池では設置が難しかった場所でも設置が可能。再エネ発電の導入拡大の有力な選択肢として期待されている。ソーラーシェアリングに応用することで、設置場所をさらに拡大し、発電と営農の両立を目指す。

 

 実証実験を始めたのは、TRRAが拠点とする千葉県匝瑳市飯塚の大麦畑の一角。営農型ソーラーシェアリングの設備にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置する方法論の確立を目指すとしている。またペロブスカイトをレンズ型モジュールに張り付けた曲面部分での発電効率を測定し、予測値と実測値の比較をするほか、ソーラーシェアリング設備の下で栽培する農作物への影響等も調べる。

 

   従来のソーラーシェリングの太陽光発電システムでは、一般的なシリコン型太陽電池を搭載した架台で発電するため、電池と架台の重さを支持するための、風荷重や重心バランスなどの点で、地域によって、施工上の課題が指摘されてきた。これに対し、ペロブスカイト太陽電池は軽量なので架台構成や施工面で有利とみられている。

 

実験で使用する架台
実験で使用する架台

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 実験で使うペロブスカイト太陽光電池は、風の影響を受けにくい形状のモジュールに張り付ける。電池の大きさは、1枚当たり30cm×1m。長方形でレンズ型のモジュール当たり4枚を張り付け、屋外に設置する各架台に同モジュールを4つずつ取り付け、発電効率や耐久性、農作物への影響等を確認する。実験は2年間を予定している。大麦畑での実験に続いて、水田や耕作放棄地等での適用性も確認する予定だ。

 

 積水化学は、同社の独自技術である「封止、成膜、材料、プロセス技術」を活かし、これまでフィルム型ペロブスカイト太陽電池開発の重点とされる屋外耐久性で10年相当の実証化を確認している。30cm幅のロール・ツー・ロール製造プロセスを構築し、同製造プロセスによる発電効率15.0%のペロブスカイト太陽電池の製造に成功している。

 

   TERRAは、ソーラーシェアリングに特化して自社発電事業・EPC・コンサルティング・部品開発を行っている。グループ会社の「市民エネルギーちば」とも連携してソーラーシェアリングの最先端企業として、Patagonia日本支社やサザビーリーグ、Jリーグ等と協力して、SDGsとカーボンニュートラル実現に向けた取り組みを積極的に進めている。

 

   TERRAグループの「市民エネルギーちば」は、今回の実証実験で使用するペロブスカイト太陽電池を前提にした、断面がレンズ状のモジュールに関する特許を持っており、TERRAはその占有権を有する。こうした技術を踏まえて、積水化学と協働で、局面レンズ型のフィルム型ペロブスカイト太陽電池をソーラーシェアリング応用する実証実験を展開する。

 

https://www.sekisui.co.jp/news/2024/1405548_41090.html

https://terra-sence.jp/news/758/