EU欧州議会。サステナブルファイナンス・オムニバス法案を賛成多数で可決。対象企業基準を大幅緩和。競争力向上に配慮。EU理事会の採択後に発効(RIEF)
2025-12-18 02:28:33
EUの欧州議会は16日、サステナブルファイナンス分野での規制の簡素化やデュージェリエンスのプロセス削減などを一括改正する「サステナブルファイナンス・オムニバス法案」を賛成多数で可決した。企業サステナビリティ報告指令(CSRD)では、従業員1000人以上かつ年間純売上高4億5000万ユーロ超の企業にサステナビリティ報告を義務付けるが、従業員1000人未満の中小企業は報告義務の対象としない。また環境・社会分野のデュージェリエンスを義務付けるCSDDDの対象は、従業員5000人以上かつ年間純売上高15億ユーロ超の大企業に限定する。CSRDはすでに開示が適用されており、CSDDDは2029年7月26日から適用される。
すでに欧州議会とEU加盟国で構成するEU理事会は10日に、土オムニバス法案の改定について暫定合意している。議会本会議はこの暫定合意について採決し、賛成428票、反対218票、棄権17票で採択した。EU理事会の正式承認後にEU官報掲載後、20日目に発効する。https://rief-jp.org/ct4/162939?ctid=71
CSRDはすでに従業員500人超の大規模上場企業について、2024年1月1日以降に開始する事業年度から対象としている。この従業員基準を1000人超へと引き上げるとともに、年間売上高4億5000万ユーロ超の経済基準との両方を満たす企業に適用する。また非EU企業についても、EU域内での純売上高が4億5000万ユーロを超える非EU企業、およびEU域内で2億ユーロ以上の売上高を計上するその子会社・支店に適用される。
2024年1月の事業年度からSDRに基づく開示を実施している企業については、2025年および26年の開示は、改正法への移行措置として適用除外とする。
開示対象となる企業の報告要件については、簡素化を進め、報告内容はより定量的なものにするほか、業種別開示の実施は任意とする。また、従業員1000人未満の中小企業は、大企業によるサプライチェーンでの報告の転嫁責任を負う負担から保護される規定も盛り込む。
もう一方のCSDDD指令の適用範囲は、現行法はEU加盟国企業の場合、従業員数1000人超で、かつ年間売上高が4億5000万ユーロ超としている。また非EU企業は、EU域内における売上高が4億5000万ユーロ超。これを暫定合意案では従業員数は5倍の5000人超、純売上高は3倍強の15億ユーロにそれぞれ引き上げる。これにより、対象企業は大きく減少する。
両法の規則の修正で対象企業数を減らし、企業の義務の一部を軽減することで、EUの競争力強化に資するとしている。対象企業は、自社の活動連鎖におけるリスクを特定するための範囲設定作業を実施する必要があり、詳細な評価に必要な情報を他の方法で入手できない場合に限り、従業員5000人未満のビジネスパートナーから情報を求めることができる。
企業のビジネスモデルが持続可能な経済への移行と整合することを保証する移行計画は要求対象外となる。企業は規則を正しく適用しなかった場合、国内レベルで責任を問われ、企業の全世界純売上高の最大3%に相当する罰金に直面する可能性があるとしている。
https://www.europarl.europa.eu/plenary/en/texts-adopted.html

































Research Institute for Environmental Finance