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東京電力、千葉・銚子市沖で、大規模風力発電事業建設を発表。経産省等に関連書類提出。デンマークの洋上風力発電最大手アルステッド社の協力で(RIEF)

2019-08-30 19:35:06

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  東京電力ホールディングスは29日、再生可能エネルギーの主力電源化を目指し、千葉県銚子市沖に、最終的には200万~300万kW(2~3GW)の規模にまで拡大する大規模洋上風力発電所を建設する、と発表した。発電所は着床式で、2024年度以降の稼動を予定している。東電はデンマークの洋上風力発電最大手のアルステッド(Ørsted A/S)と業務提携しており、銚子沖事業でも同社の協力を得る予定。

 

 

  同日、「(仮称) 銚子沖洋上風力発電事業計画段階環境配慮書」を経済産業相のほか、千葉県、地元の銚子市、旭市に提出した。風力発電設備を設置する予定地は、銚子市沖合いの約39k㎡の海域。年間平均風速が毎秒6.6m以上で、水深は約8~30m。

 

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 当面の稼動は、最大37万kW(0.37GW)分を想定している。東電は原発再稼動がスムーズに進まない一方、石炭火力発電所の維持も、温暖化対策で厳しい情勢となっている。今後、「電力の安定供給に努めるとともに、再生可能エネルギーの導入拡大を進め、環境に配慮した事業活動をグループ全体で実施していく」としている。

 

 東電と業務提携を結んでいるアルステッド社は、1991年に世界で初めて洋上風力発電を事業化したことで有名。これまでに欧州の北海地域を中心に25ヶ所以上の洋上風力発電所を建設しているほか、米国や台湾でも大規模洋上風力発電事業を展開しているグローバルプレイヤーである。総発電量は500万kWに達する。http://rief-jp.org/ct4/86375

 

 東電が首都圏で風力発電事業を本格化させることは歓迎されよう。ただ、できれば、福島の第一、第二原発廃炉に続いて、新潟柏崎刈羽原発の廃炉も明確にしたうえで、再エネ転換を図ってもらいたい。あるいは再エネ発電会社を分社化する手もある。

 

http://www.tepco.co.jp/press/release/2019/1516225_8709.html