経産省の「長期脱炭素電源オークション」による発電会社への「補助金」落札価格、消費者の電力料金も原資に加えられているのに「非開示」。経産省の「不透明政策」の一環か(各紙)
2024-10-18 13:50:42
(写真は、情報公開請求に対し、OCCTOが開示した文書。落札価格など(右上)は黒塗り=東京新聞から)
各紙の報道によると、経済産業省資源エネルギー庁は、今年1月から始まった「長期脱炭素電源オークション」で、温室効果ガス(GHG)排出削減のために発電所の改修や新設をする事業者に対して、国が補助金を給付する制度の落札価格が非開示となっていることがわかった。同制度の原資には消費者が払う電気料金も含まれることから、東京新聞が経産省が所管する担当機関に情報開示請求をしたところ、非開示と一蹴されたという。電力料金を支払う消費者は、自分が支払った電力料金の一部が、補助金の名目で、どの発電所に、いくら転用されているかがわからない「不透明な制度」に、知らないうちに組み込まれていることになる。
東京新聞によると、経産省が始めた制度は「長期脱炭素電源オークション」。将来の発電容量確保のために、発電会社が保有する電源の固定費のコストをカバーするため、同省が所管する電力広域的運営推進機関(OCCTO)が入札により、容量確保契約金額を原則20年間確保できる権利を与える。発電会社は設備維持費に相当する補助金を受け取れる仕組みだ。
OCCTOが支給する補助額は各社の落札価格が基準になる。初年度の2023年度の募集は最大1000万kWで、23社合計52の電源が総額4102億円で落札した。主な電源は、水力発電、バイオマス発電、蓄電池のほか、中国電力の島根3号機(131万kW)も含まれている。
東京新聞では、これらの電源に対する補助金の原資に、消費者からの電気料金が含まれることから、OCCTOに対して、電源ごとの個別の落札価格などの情報公開請求をした。しかし「非開示」の返答だったとしている。OCCTOは非開示の理由として「事業者の経営方針や事業活動の情報と考えられ、公表対象ではない」と説明したという。
長期脱炭素電源オークションは、発電した電気(kW時)を売買する卸電力市場に対し、発電能力(kW)を取引する容量市場の一つ。再エネ拡大の影響で、卸電力市場での電気価格が低下し、大手発電会社が保有する大規模電源の投資回収見込みが不確実になったことが導入の背景にある。入札には、発電会社が電源維持のために必要な金額をkW単価で応札し、低い順から落札する。2050年のカーボンニュートラル実現に向け、毎年400万〜600万kW分を調達し、化石燃料から脱炭素電源への移行を目指す、としている。初回の入札には、将来の脱炭素化を条件にLNG火力も参加した。

































Research Institute for Environmental Finance