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エスカレートする「Big Beautiful Bill法案」をめぐるトランプ大統領とマスク氏の「舌戦」。マスク氏、石油・天然ガスよりも、太陽光発電を「未来のエネルギー源」として擁護(各紙)

2025-06-10 00:32:57

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  各紙の報道によると、トランプ米政権から離れたイーロン・マスク氏が、自らが運営するSNSのX(旧ツィッター)上で、トランプ政権批判を続けている。特に、トランプ氏が「一つの大きくて美しい法案(One Big Beautiful Bill)」と自賛する「トランプ減税延長法案」に盛り込まれた電気自動車(EV)や太陽光発電事業への補助金・税額控除などを、廃止・削減することについて、「太陽光発電は、基本的な算数ができる人なら誰でも、明らかに未来のエネルギー源であることが明白だ」などと指摘。これから法案を審議する連邦上院の共和党議員を挑発するような発言を繰り返している。

 

 「BBB法案」では、トランプ政権1期目に実施した個人所得税減税を延長するための財源措置のほか、EV等への連邦補助金の削減が盛り込まれている。このため、マスク氏とたもとを分かったトランプ氏は、マスク氏がBBB法案を批判するのは、EVを販売する同氏が運営するテスラ事業のためと指摘、マスク氏の批判は自分のためにしていると皮肉った。

 

 これに対してマスク氏は上院共和党議員に向けて、「自分の意見に反対するのは、どうでもいい」としたうえで、「法案からEV/太陽光発電の補助金削減を削除しないこと」「法案は、石油・ガス補助金は一切手付かず(非常に不公平!!)で、法案内の『山のような醜い無駄遣い(the Mountain of disgusting pork)』は削除すべきだ」と反論した。

 

 また「文明の歴史上、大規模で美しい立法は存在しない。誰もが知っている!大きな醜い法案か、スリムで美しい法案かのどちらかだ。スリムで美しいのが正解だ」として、BBB法案に代わって、EV/太陽光発電等の減税法案を再提出するよう求めた。

Xで自説を述べるマスク氏
Xで自説を述べるマスク氏

 

トランプ政権側からは、マスク氏による批判への反発が高まっている。議会下院でBBB法案を1票差で通過させたジョンソン下院議長は記者団に「新たな法案を(今から修正して)作り直す時間はない」と述べている。現在の議会審議のプロセスでは、上院での修正を経て7月中の成立を目指している。

 しかし、法案の主要な部分は、一期目のトランプ減税の期限が2025年末となることを延長する点に置かれており、仮に上院で否決されると、減税が期限切れになって実質的な増税になる。トランプ政権にとって支持者離れとなるリスクがある。

https://x.com/elonmusk/status/1930660788739698878

https://x.com/elonmusk/status/1927957852674797770

https://news.yahoo.co.jp/articles/06e3c479f9ff18fba616ec4276e8bf088589ffe7