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三菱UFJフィナンシャル・グループ、第一生命保険、国際協力銀行の3機関、米BlackRock主導の新興国での再エネインフラファンドに出資。官民連携のブレンデッドファイナンス(RIEF)

2021-07-08 20:45:36

BlackRock0011キャプチャ

 

 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と第一生命保険、国際協力銀行(JBIC)の官民3金融機関は、米資産運用大手のブラックロックが運用する、新興国の再生可能エネルギー事業に特化したインフラファンド「Climate Finance Partnership Fund」(CFPF)への出資を決めた。3機関合計で8000万㌦(88億㌦)となる。ブラックロックは総額5億㌦規模を目指すとしている。

 

 CFPFファンドは、2018年にフランスのマクロン大統領が主宰して開いた「One Planet Summit」で、官民連携で新興国の温暖化対策とエネルギー確保のために構築された官民金融機関連携によるブレンデッドファインナンス手法によるファンド。

 

 公的金融機関は、日本のJBICのほか、ドイツ復興金融公庫(KfW)、フランス開発庁(AFD)が参加する。日独仏の政策協調を踏まえて、民間金融機関も連携する。ファンドは、公的金融機関と 民間投資家の間でリスク・リターンを適切に配分し、民間投資家が相対的にリスクの低い優先部分を引き受けるブレンデッドファイナンスの投資スキームとしている。

 

 投資先は、アジア・アフリカ・中米・ラテンアメリカなどの新興国での温暖化対策事業。太陽光、風力などの再エネ発電施設の建設・運営プロジェクトのほか、送配電や蓄電施設などの発電関連設備を主な投資対象とする。新興国の人口増加や経済成長による将来的な電力需要の増加を見据え、 官民共同ファイナンスでこれらの再エネ事業開発を後押しする。

 

 発電から電力提供に至る再エネ事業のサプライチェーン構築を通じて、環境・社会 にポジティブなインパクトを及ぼすことも目指す。そのため、投資先プロジェクトから創出される社会的インパクトの定量的な計測を行う。クリーン・エネルギーの発電量に基づくCO2排出削減量等を計測し、そのインパクトを独自手法によって金銭的価値に換算する。投資額対比でのインパクト創出を計測、その価値の継続をモニタリングする。

 

 参加金融機関は、このほかに、Grantham Environmental Trust、Quadrivium Foundation、スタンダードチャータード銀行等。ブラックロックによると、5億㌦のファンド目標に対して、ほぼ半分の約2億5000万㌦を確保できたとしている。

https://www.businesswire.com/news/home/20210707005923/en/Climate-Finance-Partnership-Raises-US250-Million-at-First-Close-to-Invest-in-Emerging-Market-Climate-Infrastructure

https://www.mufg.jp/dam/pressrelease/2021/pdf/news-20210708-001_ja.pdf

https://www.dai-ichi-life.co.jp/company/news/pdf/2021_025.pdf

https://www.blackrock.com/institutions/en-us/strategies/alternatives/real-assets/infrastructure/climate-finance-partnership