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野村HD、米サステナブル技術分野のM&A助言会社を買収。国内では「サステナビリティ研究センター」設置。内外のサステナビリティ分野での事業展開に本腰(RIEF)

2019-12-12 22:28:07

Grentechcapital5キャプチャ

 

 野村ホールディングスは12日、 米国のサステナブルテクノロジー等のM&A助言会社、Greentech Capital, LLC(グリーンテック・キャピタル)の買収を発表した。同時に傘下の野村資本市場研究所にサステナビリティ分野を専門に研究調査する「野村サステナビリティ研究センター」を設立した。野村グループとして、ESG分野での事業体制を内外市場両面で強化する。

 

 グリーンテックの買収は、野村の100%子会社のNomura Holding America Inc.(ノムラ・ホールディング・アメリカInc.)が買収する形となる。買収額は明らかにされていない。

 

 米当局の承認を得て2020年3月31日に買収完了の予定。買収後、グリーンテック社はブランド名を「Nomura Greentech(ノムラ・グリーンテック)」に変更、米州のインベストメ ント・バンキングの傘下になる。

 

グリーンテックの得意な事業分野
グリーンテックの得意な事業分野

 

 新会社のノムラ・グリーンテックは、野村のネットワークを活用し、グローバルなサステナビリティ分野での買収事業等を展開する予定。グリーンテックが実績のある欧米市場での連携効果を高めるとともに、今後、この分野で成長が見込まれるアジア市場での展開を強化する見通し。

 

クリーンテク分野でのM&Aアドバイザリー業務の実績(同社HPより)
クリーンテク分野でのM&Aアドバイザリー業務の実績(同社HPより)

 

 グリーンテックは2009年の創業。ニューヨーク、サンフランシスコ、チューリッヒに拠点を置く。主に再生可能エネルギーや次世代自動車等のサステナブル・テ クノロジーやインフラストラクチャー分野で、財務・戦略アドバイザリーを提供するM&A助言ビジネスのほか、資金調達支援等で実績をあげてきた。

 

 また同日付で、野村資本市場研究所内に設立した「野村サステナビリティ研究センター」は金融・資本市場と密接なサステナビリティ関連テーマの組織的・戦略的な 抽出・モニタリングを行い、情報発信や各種提言などに取り組む、としている。センターは、理事長には資本市場研究所社長の飯山俊康氏、センター長には江夏あかね氏が就任する。

 

 野村ホールディグスの執行役副社長、グループCo-COOの奥田健太郎氏は「今回の買収は、米州、欧州、アジアの顧客に世界最先端のサステナブル・テクノロジーを提供する新たな道を切り開く。『サステナビリティ研究セン ター』の設立と合わせて、社会の持続的な発展へのコミットメントを示すもの」と位置付けた。

 

 グリーンテックの創業者のジェフリー・マクダモット氏は「私たちのミッションは、M&Aと資本調達 に特化したアドバイザーとして、革新的変化の中で、世界中の顧客にベストな価値を創造すること。アジアは今後、最速で成長し最大の市場となることが見込まれる。野村とパートナーになることで、今後も私たちの世界中の顧客の成長と利益拡大に貢献するサービスを提供していく」と述べている。

 

 https://www.greentechcapital.com/

https://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/holdings/20191212/20191212.pdf

https://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/etc/20191212/nicmr20191212.pdf