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三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)への気候対策強化を求める環境NGOの株主提案、賛成票23%で否決。昨年のみずほフィナンシャルホールディングスに次ぐ(RIEF)

2021-06-29 17:03:52

KIKO0011キャプチャ

 

 三菱FJフィナンシャル・グループが29日開いた株主総会で、気候変動への対策強化を求める環境NGOらから提出されていた株主提案は、定款の変更に必要な3分の2の賛同を得られず否決された。速報値によると、賛成票は23%だった。NGOらは「株主らがMUFGに対し、気候変動に対する明確な警告を示し、投資家による圧力の影響を今一度、示す結果となった」と評価している。

 

 MUFGへの株主提案は環境NGOの気候ネットワーク(KIKO)と、豪州のマーケット・フォース、レインフォレスト・アクション・ネットワーク(RAN)、350.org Japanの3団体の各個人株主による共同提案の形で提案された。パリ協定の目標に沿った投融資を行うための指標と経営戦略を記載した計画を決定し、年次報告書に開示する条項を定款に規定するよう求めていた。

 

 MUFGは、定款に個別具体的な業務執行に関する事項を規定することは適切ではない、として同議案に反対を表明していた。

 

記者会見するNGOの代表
記者会見するNGOの代表

 

 3メガバンクに対する環境NGOによる株主提案は昨年のみずほフィナンシャル・グループに対するKIKOの提案に次ぐ。今回の提案に対しては、英国のFederated Hermes EOSを含む、資産運用総額で数兆㌦に及ぶ機関投資家からの支持を得たとしている。

 

 国際的な大手議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)の「MUFGは、KIKOらが今年3月に株主提案を提出した後に、カーボンニュートラル宣言を発表している。KIKOらのプレッシャーがこの動きを後押ししたと考えられる。NGOの働きかけ(エンゲージメント)がすでに実を結んでいることを示していると言える」とのコメントも紹介されている。

 

 同提案のほか、有価証券報告書の早期提出や内部告発窓口の設置等に関する株主提案などもすべて否決された。会社提案の取締役16人の選任案は、賛成多数で可決された。総会には269人の株主が出席した。

 

 KIKOの国際ディレクター平田仁子氏は、「大手議決権行使助言会社が会社提案を支持したにもかかわらず、4分の1に迫る23%の株主が私たちの提案を支持したことは、大変心強い結果だ。投資家が、今のMUFGの方針ではまだ不十分であることを突きつける結果になった。今日の議決権行使は、経営者をさらに追及するものであり、MUFGへのプレッシャーは今後一層高まると考えている」と述べている。

 

 350.org Japan 代表の横山隆美氏は、「私たちの議案が否決されたとはいえ、相当数の賛成票があった訳であり、コーポレート・ガバナンス・コードが示す通り、MUFGは株主の賛成の理由や多くの票が集まったことの分析を行い、株主との対話をさらに深めることが必要」と指摘している。

https://www.kikonet.org/wp/wp-content/uploads/2021/06/MUFG-AGM-MR-options_Japanese.pdf

https://www.kikonet.org/press-release/2021-06-29/MUFG-AGM