HOME |世界の温暖化対策評価ランキング、日本は前年比6位上昇の45位、「落第グループ」から脱出。スコアは変わらず。他国が落伍の結果。気候政策は引き続き「落第」。独環境NGOが評価(RIEF) |

世界の温暖化対策評価ランキング、日本は前年比6位上昇の45位、「落第グループ」から脱出。スコアは変わらず。他国が落伍の結果。気候政策は引き続き「落第」。独環境NGOが評価(RIEF)

2020-12-16 18:20:03

GW003キャプチャ
  ドイツの環境NGOジャーマン・ウオッチ(GermanWatch)は世界各国の地球温暖化対策を比較したClimate Change Performance Index(CCPI)2021年版を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、年間の温室効果ガス排出量は前年比4~7%減少が見込まれるとした。対象の57カ国(+EU)の全体パフォーマンス評価では、最高スコアはスウェーデン、最低は米国。日本は全体の45位で前年の最下位「落第グループ」から、ようやく脱出した。

 対象となる57カ国+EUで世界の温室効果ガス排出量は90%を占める。GWの評価は「温室効果ガスの排出量(全体評価の40%)」、「再生可能エネルギー(同20%)」、「エネルギー利用(同20%)、「気候政策(同20%)」を各5段階でスコア評価し、各分野のランク評価とともに総合評価も出す手法だ。

 

 対象国を見渡しても、温暖化の被害を防ぐために真に十分な対策を実施している国はないとして、1~3位は前年同様「対象国なし」。最上位の4位は、100点満点で74.42点のスウェーデンで、前年と同様だった。以下、英国、デンマークの順も前年と同様。最下位はトランプ政権下の米国で19.75点。

 日本は、前回より6位順位を上げ、42.49点で45位。ランキングでは、対象国不在の1~3位を「非常に高い」と評価、次いで4位~17位を「高い」、18~31位を「中間」、32~46位を「低い」、47~61位を「非常に低い」と5段階でグループ化している。日本は昨年は「非常に低い」グループにランクされていたが、今年は「低い」グループにランクアップした。「落第」グループから抜け出した形だ。http://rief-jp.org/ct7/97123

 ただ、総合スコア自体は前年と同じで、他の国がランクダウンしたのでアップしたに過ぎない。各分野ごとの評価をみても、エネルギー利用(省エネ)では、25位とまずまずの地位にあるが、温室効果ガスの排出量40位、再生可能エネルギー46位、気候政策50位と、低迷している。気候政策は依然「落第」グループの水準だ。

Climate Change Performance Index – Rating table
Climate Change Performance Index – Rating table

https://germanwatch.org/en/press

https://ccpi.org/download/the-climate-change-performance-index-2021/