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三菱重工、日量0.3㌧のCO2回収能力の小型CO2回収装置開発・稼働。バイオマス発電に敷設し、「カーボンネガティブ」実現。回収したCO2は貯留ではなく、農業に利活用(RIEF)

2022-07-01 00:46:05

CCS002キャプチャ

 

 三菱重工は小規模発電所や事業所等から発生するCO2を回収・利用する小型CO2回収装置(Compact CO2 Capture System)を国内のバイオマス発電所に納入、稼働させたと発表した。同装置は、広島市の複合機能都市「ひろしま西風新都」にある出力7000kW級のバイオマス発電所に設置した。CO2回収能力は日量0.3㌧と小規模で、CCUSの貯留機能は持たないが、回収したCO2は付属する農業ハウスで利活用するとしている。

 

 装置を開発したのは、同社グループの三菱重工エンジニアリング。同社はアミン吸収液(KS-1TM) を用いたCO2の化学吸収法を使ったCCS設備の開発で25年以上の商用実績を持つ。開発装置は、今回の小型CO2回収装置(日量0.3㌧)から日量200㌧の大型CCUS装置までの能力を抱えている。

 

 今回、商用販売を実現した小型CO2回収装置は、設置面積が全長5m×全幅2m。コンパクトで汎用性の高い標準設計をベースとしたモジュール化により、製造工場からトラックで設置現場に輸送し、短期間で立ち上げることが可能。今回は、プラント企業の太平電業(東京)から商用初号機として受注し、30日に本格稼働した。

 

 CO2回収装置を敷設したバイオマス発電所は本来、カーボンニュートラルの発電で、そこから発電時に発生するCO2を回収するため「カーボンネガティブになる」(太平電業)。回収したCO2は発電所構内に設置した農業ハウスで、トマトやイチゴ、レモンの栽培に利活用する。発電/CO2回収/農業とつながる完全自己消費かつ循環型サイクルを確立できる、としている。

 

バイオマス発電設備に敷設されたCO2回収装置(右下)
バイオマス発電設備に敷設されたCO2回収装置(右下)

 

 三菱重工エンジニアリングは、独自の遠隔監視システムを活用した装置の運転支援サービス実証も実施する予定で、アフターサービス、運用・保守までの一貫したワンストップサービスによるサポート体制を提供する。今後、小型CO2回収装置のラインアップを拡充し、コスト削減と納期の短縮等を進め、工場の自家発電、ボイラー等の比較的小規模な施設向けに販売を進める考え。

 

https://www.taihei-dengyo.co.jp/news/company/2022/06/co2_1.html

https://www.mhi.com/jp/news/22063001.html

https://www.mhi.com/jp/products/engineering/pdf/compact-co2-capture-catalog.pdf