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米本土の気温、上半期は過去最高=気候データセンター(Reuters) アメリカ人も温暖化の進行を肌身で感じてくれるだろうか?

2012-07-11 08:47:14

ニューヨーク市内の公園で日光浴をする人たち(2012年7月8日、米ニューヨーク市)
【ワシントン9日ロイター時事】米海洋大気局(NOAA)傘下の国立気候データセンター(NCDC)は9日、6月後半に気温が急上昇したことから、米本土48州の今年上半期の気温が過去最高を記録したと発表した。また、6月までの12カ月の気温も、5月までの同期間をわずかながら上

ニューヨーク市内の公園で日光浴をする人たち(2012年7月8日、米ニューヨーク市)


回り、1895年の観測開始以来の最高になった。

 米本土48州の6月の気温は20世紀の平均気温をカ氏2度(セ氏1.1度)上回った。ただ、観測開始以来では14番目の暑さだった。これまでの最高は1933年の6月で、当時はグレートプレーンズでダストボウル(砂塵嵐)が発生していた。

 今年6月後半にはサウスカロライナ州で113度(セ氏45度)、ジョージア州で112度(同44度)の高温を観測。これがそれぞれの州での過去最高記録になるのかどうか、調査中だ。NCDCの科学者ジェーク・クラウチ氏は、こうした記録的高温は48州での長期的温暖化に一致していると述べた。同氏は「気候変動がその直接原因だとすることは難しいが、気候変動が何らかの役割を果たしているようだとは言える」とし、「今年起きていることはわれわれが気候変動から予想していることそのものだ」と話した。

 また、6月の乾燥状態は同月としては過去10番目のものだった。干ばつは本土の州の56%に広がり、5月の37.4%を上回って、21世紀に入ってからの最高を記録した。

 この高温と乾燥天候でトウモロコシの作柄が懸念されており、アナリストらは農務省は11日に発表する月例報告で今年の収量予想を下方修正するのではないかと見ている。同省は6月、今年のトウモロコシ収量がエーカー(0.4ヘクタール)当たり166ブッシェル(1ブッシェルは35.2リットル)の過去最高になるとの予想を示していた。

 しかし、米国の全てが乾ききっているわけではない。トロピカル・ストーム(熱帯暴風)に襲われたフロリダ州では6月の降水量が329ミリメートルと、同月としての最高を記録した。このほか、メーン、オレゴン、ワシントンの3州では6月としては過去10位以内の量となった。