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9月の世界の平均気温。昨年に続き観測史上2番目の高気温に。同月までの1年間の平均気温はすでにパリ協定の「1.5℃目標」を上回る。今年が年間の最高気温を更新するのもほぼ確定(RIEF)

2024-10-09 15:48:52

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上図は、産業革命前(1850年から1900年)に比べて、過去の9月の平均気温が上回った温度の推移)=Copernicus Climate Change Service/ECMWF)

 

 今年9月の世界の平均気温は16.17℃となり、月間平均で過去最高気温を記録した昨年同月より0.21℃低く、過去2番目に高い水準を記録した。EUの気候監視ネットワーク、コペルニクス気候変動サービス(C3S)が公表した。9月までの12カ月間の平均気温は産業革命前以来で1.54℃高く、すでにパリ協定の目標(1.5℃)を上回っている。月間平均気温は、今年6月まで、13カ月連続で過去最高気温が続き、その後も1~2位の高水準が続いている。今年が年間の最高気温を更新するのも、ほぼ間違いない状況だ。

 

 9月の平均気温は、1991年から2020年の9月の平均気温より0.73℃高く、1850年から1900年の産業革命以前の平均気温の推定値よりも1.54℃高い。前月8月の平均気温は16.82℃だったので、一カ月で0.65℃の低下したことになる。https://rief-jp.org/ct8/148535?ctid=

 

 9月は、陸上の世界平均気温が産業革命前以来の水準を過去1年間上回っているだけでなく、1.5℃を上回った15カ月間のうちの14カ月目でもあった。この14カ月のうち、昨年9月から2024年4月までの8カ月間の平均気温は、産業革命前から1.58℃~1.78℃と、1.5℃を大幅に上回った。その後の今年9月までの月は、1.5℃をわずかに上回る水準(1.50℃から1.54℃の間)になっている。

 

9月の世界の気温上昇の動向
9月の世界の陸上の平均気温推移の動向

 

 9月までの12カ月間の世界の平均気温は、記録としては過去2番目に高く、1991年から2020年の平均気温を0.74℃上回り、1850年から1900年の平均気温を1.62℃上回った。9月の平均気温は過去2番目だったが、今年は残り10、11、12の3カ月。今後、数カ月の間にラニーニャ現象へ移行が予想されるため、2024年と2023年の気温差は年末までに縮小するとみられている。

 

 しかし、その場合でも、残りの3カ月の平均気温の上昇はわずか0.30℃前後の上昇で、2024年の年間気温が過去最高になるのはほぼ確実としている。これまで最も平均気温が高かった年(暦年)は昨年の2023年で、1991年から2020年の平均気温を0.60℃上回った。

 

 9月の気温を地域別にみると、欧州では東部および北東部での平均気温が1991年から2020年の平均を上回った。北欧のノルウェーとスウェーデンでは熱波が発生し、フィンランドの気温は平均気温を上回ったほか、海洋熱波が同国周辺の沿岸海域に影響を与えた。ロシア北西部のコラ半島のムルマンスクでは、9月の気温が21℃という記録的な高温だった。イタリアおよび地中海東部では平均気温を若干上回った一方で、イベリア半島の大半、フランス、アイスランドを含むヨーロッパ西部の大部分では平均気温を下回った。英国はほぼ平均気温の水準で推移した。

 

 北米では、カナダのマニトバ州および同国の大半、米国中西部、南米の各地で平均気温を大幅に上回る気温を記録した。これらの地域では干ばつおよび山火事が多発した。北東アフリカでは、特にエジプトが熱波に見舞われた。アジアでは、中国が平均気温を上回り、四川省と重慶市で特に熱波の影響が顕著だった。日本は、1898年以来、過去2番目に気温の高い9月だった。

 

 オーストラリアは、1910年以来で4番目に気温の高い9月だった。同国の東南極でも平均気温を上回った。一方、平均気温が下がったところもある。アフリカのサヘル地域やアフリカ南部、米国東部、中央アジアの一部がそうだ。また南極大陸西部では平均を最も下回った。

 

 海洋の表面水温は、南緯60°~北緯60°における海面水温(SST)が過去最高記録に近い状態が続いた。海洋では、2024年前半に記録的な高水準が続いた後、日々の海面水温は23年の観測値を下回る水準となった。それでも、今年と昨年の海面の水温はともに過去のどの年よりも著しく高かった。今年9月の平均海面気温は20.83℃で、平均を0.48℃上回り、9月としては史上2番目に高かった。月間で過去最高だった2023年9月の平均気温を0.09℃下回っただけだった。

 

 昨年来の海洋の水温上昇に影響を与えた要因は、地球温暖化の進展とエルニーニョ現象だが、9月には、エルニーニョからラニーニャの状態への変化を反映して、赤道太平洋の東部および中央部の海面水温は主に1991~2020年の平均を下回った。ただ、熱帯太平洋西部では海面水温が観測史上最高値を維持した。さらに、太平洋赤道域以外の海洋域における高い海面水温が、9月のほぼ記録的な世界平均海面水温の主な要因になっているとしている。

 

https://climate.copernicus.eu/surface-air-temperature-september-2024