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原子力規制委:全原発の地下構造把握へ 田中委員長方針語る(各紙) 安易な“政治再稼働”は困難に

2012-12-26 19:03:58

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各紙の報道によると、原子力規制員会の田中俊一委員長は26日記者会見し、現在立地している国内全ての原子力発電所について、「原発の地下の立体的構造を調べ直した方がいい」と述べた。東京電力柏崎刈羽原発や中部電力浜岡原発で、地下構造が原因で想定以上の揺れを観測したことを踏まえての発言。再稼働判断の要件に加える可能性についても触れた。

 2007年に起きた中越沖地震の際、東電柏崎刈羽原発では想定の3.8倍の揺れを計測した。中部電力の浜岡原発でも、2009年に起きた駿河湾を震源とする地震で、5号機だけが他の炉の3倍以上も揺れ、設計時の想定を超えた。両事例とも、それまでの想定にはない地下構造の不規則な揺れが増幅されたためと推定されている。

 同委員会の島崎邦彦委員は、この日の会合で、「地下の三次元(立体)構造をきちんと把握しないと、どう揺れるか計算できない」と問題提起した。同委員は、原発の耐震設計審査指針の見直しを担当している。指針の見直しでは、三次元探査を電力会社に義務づけるかどうかが論点となっている。

こうした議論を踏まえるかたちで田中委員長は、島崎委員に地下構造の把握手法などの検討を指示したことを明らかにしたうえで、全原発について「1回は専門的に見てもらった方がいい」との考えを示した。安部新政権では、民主党政権時代の「脱原発」政策からの方向転換が公然と語られているが、原発リスクについての科学的な評価を抜きにした政治判断で「原発推進・再稼働」に切り替えることには、同委員会の立場上、無理であることを示した格好でもある。