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東電福島原発汚染水貯蔵タンクの堰からの漏えい 継ぎ目の止水材劣化の可能性 東電、ここでも「想定外だった」を連発(FGW)

2013-12-27 22:43:40

汚染水が堰から溢れ出している
汚染水が堰から溢れ出している
汚染水が堰から溢れ出している


東京電力福島第1原発に建設されている放射能汚染水の貯蔵タンク群の二つの堰から4か所の汚染水の漏えいがあり、最大で225トンが流出した問題で、東電は27日、漏えいの原因はコンクリート製の堰の継ぎ目を塞ぐ止水材の劣化の可能性が高い、と発表した。東電は「劣化は想定していなかった」と説明している。同社のリスク意識の乏しさを改めて浮き彫りにした。
東電は問題となった2つの堰を検査したが、目視では水漏れが見つからず、コンクリートにも目立ったヒビ割れはなかった。そこで、漏えい部分野継ぎ目を新たな止水材で塞いで、内側に改めて水を入れたところ水位は低下せず、漏えいも起きなかった。

このため、東電では漏えいの原因は、止水材が劣化して、堰の水が染み出たと判断している。東電は、漏れた汚染水が周辺の土中に浸み込んだことから、今後、汚染された土壌を回収して、処分するとしている。

しかし、止水材の劣化が原因だとすると、今回の漏えい個所だけではなく、約1000基ある敷地内の貯蔵タンクの周辺に築いている堰全体の見直しが必要だ。さらに、止水材だけでなく、堰のコンクリートそのもの、あるいは継ぎ目等のチェックと補修も早急に実施するべきだ。急ごしらえのタンク自体の安全性も「想定外」に劣化している可能性がある。