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三菱重工 米電力会社への納入機器原因による放射性物質漏えい事故で 米社から従来の約2倍の賠償請求額9800億円を突きつけられる(各紙)

2015-07-29 13:58:44

SCE1キャプチャ

三菱重工業は28日、米カリフォルニア州のサザンカリフォルニア・エジソン社(SCE)との間で争っている同社のサンオノフレ原子力発電所の事故に伴う請求額が、当初の40億㌦以上から75億7000万㌦(約9800億円)へと倍近く増額された、と発表した。

 

 三菱重工によると、SCEらが国際商業会議所(ICC、本部パリ)に提出した証拠書類の中で、明らかになった。これまでは40億ドル以上の損害賠償を求めていた。

 

サンオノフレ原発の事故は2012年1月に、3号機の蒸気発生器(Steam Generator)から微量の放射性物質を含む水が漏洩、SCEは同原発を休止し、2013年6月に最終的に廃炉決定とした。蒸気発生器は三菱重工の100%子会社の米原発法人が納入したことから、三菱側に損害賠償を請求して争っている。

 

 三菱重工は、契約上の三菱側の責任上限額は約1億3700万㌦と明記されており、SCEの請求内容は「交渉の経緯、契約履行の事実を正確に反映していない不適切な内容であり、根拠のないもの」として、ICCの場で調停作業が続けられている。

 

 三菱側は放射性物質を含んだ汚染水漏えいの直接的原因は、U字管部における伝熱管同士の接触による摩耗と指摘している。この摩耗現象は、他のU字タイプの蒸気器発生器でも、これまで発生したことのない事例としている。

 

また、サノオノフレ原発向けの機器は、SCEの規格・基準等に基づいて設計され、SCEの承認を得て製作された、と説明している。

 

https://www.mhi.co.jp/notice/notice_130719.html