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ユニクロのファーストリテイリング、1月に米税関から中国製の綿および綿製品の輸入差し止め措置。ウイグルでの「強制労働」企業からの製品輸入禁止命令違反の疑いで(各紙)

2021-05-20 15:35:24

unikroキャプチャ

 

 各紙の報道によると、米国土安全保障省(DHS)は、「ユニクロ」ブランドを展開するファーストリテイリングが、中国の新疆生産建設兵団(Xinjiang Production and Construction Corps:XPCC)が生産した綿および綿製品を米国に輸入しようとしたとして、米国税関・国境警備局(CBP)の差し止めを受けていることを明らかにした。

 

 対象となっているのは、ファーストリテイリングが今年1月5日、ロサンゼルス・ロングビーチ港で輸入しようとした男性用綿製品等。これらが、XPCCの製品の輸入を禁止する違反商品保留命令に違反したとして、米税関によって輸入差し止めを受けた。XPCCの製品がウイグル族の労働者を強制労働させて製造したものとの認定を受けているためという。

 

 税関の対応に対して、ファーストリテイリングは4月5日までに、差し止めの対象となった製品にはXPCC製の綿も中国製の綿も使用しておらず、同命令には違反していないと主張。差し止め措置の解除を要請していた。しかし、CBPはファーストリテイリングの主張を裏付ける実質的な証拠が示されていないとして、今月10日に訴えを退けたとしている。

 DHSの開示文書によると、ファーストリテイリング側は、輸入製品で使用している綿はオーストラリア、米国、ブラジルを主な産地としており、ウイルぐ地区の強制労働に関連したものではないと説明したとしている。

 ファーストリテイリングは報道機関に対して、「このたびの米国税関・国境警備局の決定は非常に遺憾」「(わが社の)サプライチェーンにおいては強制労働などの人権侵害がないことを確認している」と反論。万一、深刻な人権侵害が確認された場合には「取引停止や調達の見直しを含め厳正に対処する」としている、という。

https://rulings.cbp.gov/search?term=uniqlo&collection=ALL&sortBy=RELEVANCE&pageSize=30&page=1