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国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)署名の26金融機関が、「グローバル銀行原則(GBP)」立ち上げへ。SDGsとパリ協定の目標達成を目指す。日本の銀行の姿無し(RIEF)

2018-05-31 22:50:37

UNEP2キャプチャ

 

   国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)加盟の26の銀行が、国連の持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定達成を目的とし、ビジネスモデルとすることを掲げた「グローバル・バンキング原則(GBP)」の結成に名乗りを挙げた。世界の資金供給の3分の2は銀行融資であることを踏まえ、銀行自体がこれらの国際的な目標達成に寄与すべきとの判断だ。

 

 金融機能を通じて社会の持続可能性を高めようという活動は、年金等の資産運用にESG要因を加味させる責任投資原則(PRI)や、保険の引き受けの際にそれらの要因を評価するサステナブル保険原則(PSI)という2つの国連支援の活動が知られる。今回のGBPも、UNE FIがサポートする形で推進されている。

 

 26のコアメンバー銀行には、バークレイズ銀行(英)、BNPパリバ(仏)、ソシエテ・ジェネラル(同)、ING(オランダ)、サンタンデール(スペイン)などの大手銀行のほか、環境銀行として知られるトリオドス銀行(オランダ)や、アクセス銀行(ナイジェリア)、Banco Pichincha(エクアドル)、Golomt Bank(モンゴル)などの途上国の銀行も幅広く含まれている。また中国からは中国工商銀行(ICBC)、インドはイエス銀行、韓国の ハナ金融グループなど各国の主要銀行が名を連ねている。ただ、日本の銀行の名だけはない。

 

UNEPFI4キャプチャ

 

 GBPは、具体的な活動目標を5項目、掲げる。①SDGsやパリ協定、さらに各国、各地域のフレームワークとされる社会的目標に適合するよう直接、努力する②サステナブルバンキングのグローバルなベンチマーク(基準)を制定する③署名銀行は内外の社会、環境、経済目標に対応する自らの目標を立てる④銀行の活動についての説明責任と透明性を明確にする⑤より持続可能な未来を作り出すうえで銀行が主導的な役割を果たすよう、銀行産業全体の改革に取り組む――としている。

 

 コア銀行はすでに4月19、20日にロンドンで事前の会合を開いた。今後、11月にUNEP FIがパリで開く予定のグローバル・ラウンドテーブル2018の会合で、GBPのドラフト案を公開する方針だ。ドラフト案はグローバル・コンサルテーションのプロセスを設け、NGOや市民団体、各国の銀行協会、規制当局、国連機関等の意見を取り込む見通し。

 


 「発起人」に当たる26銀行は以下の通り。

 

  Access Bank (Nigeria), Arab African International Bank (AAIB) (Egypt), Banco Pichincha (Ecuador), Banorte (Mexico), Barclays (United Kingdom), BBVA(Spain), BNP Paribas (France), Bradesco (Brazil),

 

 Commercial International Bank (CIB) (Egypt), First Rand (South Africa), Garanti Bank (Turkey), Golomt Bank (Mongolia), Hana Financial Group (South Korea), Industrial and Commercial Bank of China (ICBC)(China), ING (Netherlands), KCBGroup (Kenya), Land Bank (South Africa),

 

 Nordea (Sweden), Piraeus Bank (Greece), Santander (Spain), Shinhan Financial Group (South Korea), Societe Generale (France), Standard Bank (South Africa), Triodos Bank (Netherlands), Westpac Group (Australia), YES Bank (India).

 

 UNEP FIは今年4月に、別途、16の署名銀行と連携し、気候財務情報開示タスクフォース(TCFD)の勧告に沿って、銀行が負う気候リスクと機会についての情報開示フレームワークを公表している。今回の活動も、署名銀行の具体的な活動を範囲を設定しながら、UNEP FI署名銀行としての協調行動を支援する形だ。http://rief-jp.org/ct6/78947

 

 ただ、残念なことに、TCFDのガイド作成プロジェクトにも、今回のGBPのコアメンバーにも、日本の銀行が一切顔を出していない点だ。UNEP FIの署名行には、日本から3メガバンクをはじめ、12機関が名を連ねている。数だけはアジアで最も多い。だが、実践活動では「横並びで一歩も出ない」点で共通する。

 

http://www.unepfi.org/news/industries/banking/principles-coregroup-announcement/