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新電力イーレックス、スタートアップのハイドロゲン・テクノロジーが岩石と水反応で製造した水素による水素発電所の実証機完成。実証確認後、約5倍の大型設備建設へ(RIEF)

2022-04-14 21:10:31

erex001キャプチャ

 

 新電力大手のイーレックス(東京)は、スタートアップ企業のハイドロゲン・テクノロジー(東京:HT)と連携して山梨県富士吉田市で建設を進めていた出力約320KWの水素発電所の連続運転を始めたと発表した。HTが提供する1時間当たり270Nm3の水素量で発電する。HTは火成岩と水を反応させて水素を製造・供給し、イーレックスが発電所を運営する。HTが提供する水素は製造過程でもCO2を発生しないクリーンエネルギーという。

 

 (写真は、連続運転を始めたイーレックスの水素発電実証機)

 

 イーレックスは昨年11月より実証型の水素発電所の建設を進め、今月6日に稼働させた。発電署名は「富士吉田水素発電所」と名付けられている。

 

 今回の実証運転は、①連続性の確認②コスト低減を図ることーーが目的。次のステップとして、さらなる大型水素実証設備(1500Nm3 /h:水素量)の建設検討を進めるとしている。また水素専焼発電に加え、水素ステーション、ケミカルビジネスとしての水素利用等を目指すとしている。https://rief-jp.org/ct10/113507 https://rief-jp.org/ct10/118296

 

 HTの技術は、炭素を含まない鉱石「超マフィック岩」と水(H2O)を低圧で反応させて水素(H2)を取り出すというもの。同社の既存の自社開発実証プラントでは、発電コストが1kW時当たり58円程度だが、プラントを大型化することで17円以下に引き下げることが可能としている。

 

 イーレックスは「(わが社は)再生可能エネルギーをコアに 電力新時代の先駆者となる」という経営理念のもと、カーボンフリーな水素社会の実現のためにあらゆる角度から挑戦をしていく」とコメントしている。

https://www.erex.co.jp/news/pressrelease/1979/