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昨年末に佐賀県唐津港で火災を起こしたバイオマス発電所用木質ペレットの輸入元はベトナム。火災は陸揚げ前の貨物船上とされたが、すでに陸揚げされた分からも出火との指摘も(RIEF)

2026-01-28 11:55:47

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写真は、貨物船から大量に荷下ろしされたバイオマス燃料の木質ペレットのヤマ=写真は関係者からの提供)

 

 昨年末に、再エネ電力大手のレノバが、佐賀県唐津港に輸入したバイオマス発電所の燃料となる木質ペレットが火災を起こした事故で、同燃料の輸入先はベトナムであることがわかった。ベトナム産のペレットは、過去に認証偽造で不純物混在による火災事故が各地のバイオマス発電所で発生した経緯がある。また、今回の火災は燃料を陸揚げする前に貨物船の船上で起きたとされているが、関係者によると、すでに荷下ろしした積み荷からも出火していたという。積み荷の木質ペレットは、輸入した日本商社が韓国に転売する予定だったとされる。

 

 各紙によると、火災事故が起きたのは昨年末の12月18日。唐津港に停泊中の木質ペレットの運搬船の積み荷から出火したという。同燃料は昨年9月に、再エネ電力大手のレノバが唐津市で稼働させたバイオマス発電所の燃料用として商社が輸入した。輸入元はベトナムのペレット製造会社とみられる。https://rief-jp.org/ct10/163827

 

 ベトナム産の木質ペレットは、過去に、建物解体資材等を混在させながら、森林認証を偽装して上質の木質ペレット扱いとし、日本の固定価格買取制度(FIT)の高価格扱いとして輸入されたというトラブルがある。今回の輸入品は「認証偽装」のペレット会社と同じかどうかは不明。https://rief-jp.org/ct10/131485?ctid=

 

 港の接岸区域に山積みされた積み荷のペレットは、燃えたことと、消火のための水をかけられたことから、一部ではボロボロのダスト状になったとしている。燃えた燃料が貨物船上だったか、荷下ろしした地上部だったかは、積荷にかけられた保険の適用の有無に関係するとみられる。

 

燃えてボロボロになった木質ペレット(=関係者より提供)
燃えてボロボロになった木質ペレット(=関係者より提供)

 

 関係者によると、同木質ペレットは、同港で積み下ろして、レノバのバイオマス発電所に運び込まれる予定とみられていたが、何らかの事情で韓国に転売される方針に変わっていたとの説明も出ている。韓国では、これまで日本と同様に石炭火力を発電の柱にしてきたが、昨年6月の大統領選挙で勝利した李在明(イジェミョン)氏が「脱石炭火力」を公約に掲げ、11月には石炭火力廃止を目指す国際的な「脱石炭連盟」に加入するなどの政策転換を進めている。日本政府は同連盟に参加できないままだ。

 

 このため既存の稼働中の石炭火力61基のうち40基の廃止を決め、それ以外についてはCO2排出を削減するため、バイオ燃料の混焼等を進めているという。韓国でもバイオマス発電所はこれまでも各地で稼働しており、燃料はベトナム等の東南アジア諸国の企業からの輸入に頼ってきた。

                            (藤井良広)