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北洋銀行。北海道内の自然由来事業からのカーボンクレジットを、道内企業の脱炭素化に仲介するほか、イトーキ等の全国販売ネットワークを持つ複数企業と業務提携、全国の企業に提供へ(RIEF)

2023-11-14 23:03:46

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 北洋銀行(札幌市)は、北海道内の自治体や事業者による森林保全や植林事業等から創出するカーボンクレジットを、道内企業の脱炭素化に仲介するほか、道外の国内企業に広く販売する事業を展開するため、イトーキ、住信SBIネット銀行、自然関連クレジット創出のGreen Carbon等の複数の企業と業務提携したと発表した。北海道の豊かな自然の保全等からのクレジットを提携企業のネットワークを通じて、全国展開していくことを目指す。

 

 道内でのカーボンクレジットは、同行子会社の北海道共創パートナーズ(HKP)を通じ、北海道内の自治体や事業者と連携して、自然等を活用した森林保全、植林等の事業から創出を目指す。それらのクレジットについて、国のJ-クレジットとしての認証を取得し、道内外の企業の脱炭素需要に提供する。

 

 道内企業に対しては、北洋銀行が取引先企業に仲介する一方で、道外の企業に対しては、イトーキ、Green Carbon、住信SBIネット銀行、同行子会社のテミクス・グリーンの各社と業務提携し、各社の取引ネットワークを通じて提供していく。

 

 地銀が主導して再エネ事業を推進する事例は昨年の銀行法の改正で、銀行に高度化子会社の設立が認められたことから、複数の地方銀行が再エネ子会社等を立ち上げている。北洋銀行はさらに一歩進めて、カーボンクレジット事業に取り組み、クレジット販売を全国展開することを目指すことになる。

 

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 業務提携する各社のうちイトーキは、2010年にカーボン・フットプリント制度試行事業に参加。翌年11年にカーボン・オフセット事業を開始し、J-クレジット・プロバイダーとしてサービスを提供し続けてきた。さらに今年5月30日からマーケットプレイス「e-dash Carbon Offset」上で、J-クレジットの販売事業を展開している。

 

 住信SBIネット銀行グループは、今年10月にテミクス・グリーンを設立し、林業・林政Ⅾ✕事業及びカーボンクレジット事業に参入している。テミクスは、北海道のクレジット事業者向けのソリューション提供も想定しているとしている。Green Carbonは稲作からのクレジット創出事業のほか、森林保全、農地カーボン貯留等の事業からクレジットを創出する事業を国内だけでなく、広くアジア市場での展開も目指している。

 

 北洋銀行ではすでにクレジット販売で実績やネットワークを持つこれらの企業と業務提携することで、クレジットの買い手企業を安定的に確保することで、クレジット創出事業の展開・拡大につなげたい考えのようだ。

 

 同行は「 世界的な気候変動問題への関心が高まる中、カーボンニュートラルの実現に向けた取組みが活発化しており、北海道の企業においても脱炭素経営への対応が求められている。当行グループは、(イトーキ等の)提携企業が提供するサービスを通じて、幅広い顧客企業にクレジットの創出支援を通じた脱炭素経営の推進とクレジットによる収益の拡大を支援していく」としている。

https://www.hokuyobank.co.jp/newsrelease/pdf/20231109_074614.pdf

https://www.netbk.co.jp/contents/company/press/2023/1109_002123.html