HOME |国際石油開発帝石(INPEX)、風力発電事業に進出。福島県下で出力1万5000kW級を開発。2022年稼働を目指す(各紙) |

国際石油開発帝石(INPEX)、風力発電事業に進出。福島県下で出力1万5000kW級を開発。2022年稼働を目指す(各紙)

2020-05-12 13:07:47

INpex2キャプチャ

 

 各紙の報道によると、国際石油開発帝石(INPEX)は国内での風力発電事業に本格的に参入する。候補地は福島県で、年内に決定し、2022年の稼働を目指すとしている。出力は1万5000kW級で、陸上風力だが、洋上風力発電事業への参入も並行して検討するとしている。

 

 (写真は、イメージ)

 

 日本経済新聞が報じた。INPEXは石油・ガス開発で国内首位。しかし、国際的に化石燃料事業からの転換が進むことから、同社としても環境負荷の小さい再生エネルギー事業に力を入れて、将来の収益源へ育成する戦略を掲げている。

 

 これまで、同社の再エネ事業は、地熱発電についてインドネシアのスマトラ島での事業に参画しているほか、国内でも北海道や秋田で地熱資源調査を継続している。太陽光発電も新潟県上越市で手掛けている。風力発電についても、これまで事業化を検討しており、今回、福島県内での開発を決定した。また海外での事業化も推進、ガス田の開発を手掛けるオーストラリアでもこのほど、再生エネ事業などに取り組む組織を立ち上げている。

 

新潟上越市で展開する太陽光発電事業
新潟上越市で展開する太陽光発電事業

 

 INPEXは再エネ事業を次世代事業の柱と位置付け、2040年までに事業構成に占める再生エネ事業の比率を1割まで高める目標を掲げている。ただ、現在の再生エネ全体の出力は約6万7000kWで、連結売上高に占める割合は1%に満たない。このため、風力発電事業を含め、積極的に再生エネ事業に取り組んでいく方針のようだ。

 

 このほか、同社は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する人工光合成化学プロセス技術研究組合にも参加しており、太陽光エネルギーを利用した光触媒で水を分解して得た水素とCO2からプラスチック原料等を製造するプロジェクトや、CO2と水素を反応させ、都市ガス原料のメタンを合成する技術の実証化も手掛けている。

 

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO58933760R10C20A5TJ1000?type=my#AAAUAgAAMA

https://www.inpex.co.jp/business/renewable/