
欧州証券市場監督局(ESMA)は、ロシアのウクライナ侵攻で、EUの排出権取引制度(EU-ETS)のカーボンクレジット(’EUAs)価格が約3割急落した要因について、ロシアからの天然ガス供給の途絶あるいはガス輸入の禁止等の可能性が、EUAsへの需要減を招いた可能性を指摘した。通常、EU-ETSでのカーボンクレジット価格は、CO2排出量の多い石炭による電力価格水準と、相対的に排出量の少ない天然ガスによる電力価格水準との乖離の範囲で動いてきたが、天然ガス利用の先行き不透明感でクレジット価格も方向感を示せない状態に陥っているといえる。
ESMAの見解は、欧州委員会から託されたEU-ETS制度の評価レポートの中で示された。EUAs価格は、ロシアが侵攻する直前の2月23日には1㌧=94ユーロ台だ……
申し訳ありません。 この記事は会員限定です。閲覧権限を与えたユーザーにのみ、記事全文を公開しています。続きをご覧になりたい方は下記フォームよりログインをお願い致します。