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来月の電力需給「要注意」 高温予想、逼迫も 東北電管内(河北新報)ここもあおっている

2012-07-27 15:23:25

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東北電力管内の7月の最大電力需要が、夏前の同社予測を下回り続けている。気温が低めに推移したことや節電が定着したためとみられるが、夏本番に向けては状況が変わる可能性がある。東北地方は26日に梅雨明けし、8月上旬にかけてかなりの高温が予想されている。冷房需要が急激に上昇すれば、需給が逼迫(ひっぱく)する恐れもある。東北電は「無理のない範囲で節電をお願いしたい」と呼び掛けている。
 東北電の今夏の受給見通しはグラフの通り。梅雨明け前の7月の最大需要(1時間平均値)は18日の1146万キロワット。梅雨明けし、暑さで需要が伸びた26日でさえ、午後2時台に1208万キロワット(速報値)だった。
 

東日本大震災の影響を受けた昨年7月の最大需要の実績値(14日、1177万キロワット)をやや上回る程度の水準で、今夏の平年並みの暑さ想定を下回った。供給余力を示す予備率は20%を超え続けている。

 背景には「企業や家庭に節電が浸透した」(東北経済産業局)こともあるが、7月の気温の影響が最も大きい。新潟市を含む東北電管内の7県庁所在地の平均最高気温が30度を超えたのは、26日を含め2日間だけ。昨年は梅雨明けが早く12日間(8~19日)続いた。
 

逆に8月は電力需要が高まりそうだ。気象庁は24日、東北地方に高温に関する異常天候早期警戒情報を発表した。8月1日ごろから約1週間、「気温が平年より、かなり高い可能性がある」と注意を呼び掛けた。

 東北電は気温上昇による電力需要の変化についいて「7県庁所在地の平均最高気温が1度上昇すると、電力需要が約35万キロワット高まる」としている。
 受給見通しは、仮に2010年並みの猛暑となった場合でも3.8%の予備率を確保できる見込み。ただ火力発電所のトラブルなどで電力が不足する恐れは依然あり、東北電は「万全と言える状況ではない」と強調している。

http://www.kahoku.co.jp/news/2012/07/20120727t75020.htm