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漂着の震災がれき処理費用、北米に負担表明 政府、今月中メド (各紙)

2012-09-03 13:54:34

日本から米オレゴン州に流れ着いた桟橋のがれき
日本から米オレゴン州に流れ着いた桟橋のがれき


各紙の報道によると、政府は東日本大震災で発生したがれきが北米などへ本格的に漂着するのに備え、処理費用を日本が原則として負担する方針を米国、カナダに9月中をメドに伝える方向で調整に入った。国際法では漂流がれきを処理する責任はないものの、震災時の支援に誠意を示す意味でも積極的な対応が必要だと判断した。


 環境省によると、震災で壊れた家屋の部材や漁船は海流にのって漂い、10月ごろに北米大陸の太平洋沿岸域に相次いで到達する。来年2月までに沖合10キロメートルの範囲に流れ着くがれきの総量は約4万トンと推計している。




 国際ルールでは他国から流れ着いたがれきやごみの処理は漂着先の地元自治体が担う。今年6月には米オレゴン州の海岸に桟橋が流れ着き、州政府などは数百万円とされる解体や撤去の費用に苦慮している。




 これまで内閣官房や環境省、外務省を中心に協力を検討してきた。がれき処分の費用負担に加え、海や川の環境保全に取り組む非政府組織(NGO)を通じた技術支援などが浮上している。




 日本が費用を負担する範囲や支出規模がどの程度になるかは現状では不明確だが、関係国との調整を急いで今年度補正予算案や来年度予算案への盛り込みを検討する。日本政府は海洋ごみに関する国際的なルールづくりに向けた協議も各国に呼びかけていく方針だ。