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放射能指定廃棄物の最終処分場 群馬県は県内1カ所に集約へ(東京新聞)

2012-09-14 13:45:54

原発事故による高濃度の放射性セシウムに汚染された焼却灰など指定廃棄物の最終処分場について、群馬県は十三日、国や関係自治体と連絡会議を開き、六市村ごとに分散設置する方針を変更し、国が進める群馬県内一カ所への集約で合意した。


 指定廃棄物とは一キログラム当たり八〇〇〇ベクレルを超える高濃度の放射性セシウムに汚染された焼却灰や汚泥。前橋、高崎、桐生、渋川、富岡市と榛東村の五市一村での最終処分場の分散設置が検討されていた。




 連絡会議では、群馬県側が六市村側との受け入れをめぐる協議結果を報告。各自治体からは、「県の施設に保管されている廃棄物もあり、それを処理するのは不公平」「既存施設での処理は難しい」「国の責任で処理すべきだ。市村では判断できない」といった声が寄せられたという。その後、県側が環境省の進める最終処分場の県内一カ所への集約を提案、了承を得た。




 環境省は最終処分場の選定について、国有林を前提に、群馬県と相談して決める方針だ。候補地は県内の全三十五市町村が対象で、白紙の状態から検討を進める考え。すでに栃木県で候補地に指定された矢板市は、もともと指定廃棄物の保管場所となっていたという。前橋市の担当者からは「国の選定は、本当に白紙の状態から検討を始めるのか」と不安の声も寄せられた。




 候補地の指定は、他の四県(栃木、宮城、茨城、千葉)で設定された今月末の期限よりは、ずれ込む見通しという。二〇一四年度中の廃棄物搬入を目指す。 (池田一成)

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20120914/CK2012091402000168.html