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茨城・東海村が、「脱原発の村」へ 既存施設活用して脱原発の国際拠点に 将来構想まとまる(東京新聞)

2012-09-26 12:16:02

村の将来像を考える懇談会であいさつする村上達也村長(右)=東海村で
原子力関連施設が集積する茨城県東海村の将来像を考える懇談会の最終回が二十五日、村内であった。原発がカネと雇用をもたらすとの発想から脱却し、現存する研究施設を生かした国際的なまちづくりを目指すとの構想案をまとめた。構想案は三十日にある村主催の「未来を考えるフォーラム」後に正式決定する。


 

村の将来像を考える懇談会であいさつする村上達也村長(右)=東海村で


構想案は「村にとって原子力は主たる個性の一つ」と明記。医療や産業、廃炉など総合的に原子力を研究できる「世界でもまれな施設と人材が集積している」と強みを強調した。世界最先端の量子ビーム研究施設「J-PARC(ジェイパーク)」を筆頭に、アジアを代表する研究と人材育成都市を目指す方向性を導き出した。




 懇談会は二〇一〇年六月、現原子力規制委員長の田中俊一氏を会長に約二十人の学識者や事業者らで始まった。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故で議論は実質、振り出しに戻り、昨年十一月に再開した。構想実現のための準備組織を年内にも設立する。




 会議終了後、村上達也村長は「原子力・イコール・カネというのは日本の将来のためにならない。長い目で見て科学に力点を置き、世界中から自然と人が集まるまちづくりをしていきたい」と話した。 (井上靖史)

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20120926/CK2012092602000130.html