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“核燃料溶融原発”の廃炉のため 東電が国際専門家チーム結成 世界初の作業へ(各紙)

2013-01-12 21:21:32

このがれきと化した建屋の中の原子炉をどうやって廃炉にするか
このがれきと化した建屋の中の原子炉をどうやって廃炉にするか
このがれきと化した建屋の中の原子炉をどうやって廃炉にするか


各紙の報道によると、東京電力は原子炉内で核燃料が溶け落ちた福島第1原発(1~4号機)の廃炉作業に向けて、海外の原子力専門家を集めて、技術開発などの助言を受ける「国際アドバイザリーチーム」を設立することになった。11日にJヴィレッジ(楢葉、広野町)で開いた第1回福島復興本社会議で決めた。核燃料が溶けた原発の廃炉作業は世界でも例がないため、各国の英知を結集する。

チームに参加する専門家は、米国や英国、ロシア、フランス、ウクライナなどの7人となる。この国際チームは、国と連携して4月をめどに作業を開始する予定。
原子炉の炉心溶融(メルトダウン)はチェルノブイリ事故で起きている。しかし、同原発は廃炉作業の手が付けられず、現地で「石棺」状態となっており、福島原発廃炉作業の参考にはあまりならないとされている。

特に、今回の福島事故では、核燃料が溶け落ちた状態とみられ、そうした場合の廃炉作業は世界でも手法が確立されていない。このため、国内外から最先端の技術を結集させる狙いがある。同チームは年内に発足する新組織「国際技術開発組合」(仮称)に対し、廃炉に必要な技術や工程表などの全体戦略について提言する。

また、国を通して国際原子力機関(IAEA)や経済協力開発機構原子力機関などの原子力関連の国際機関にも協力を求め、世界の知見や各国の技術を共有する場も設けたいとしている。要するに、日本勢だけでは廃炉作業は困難ということだ。