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日立造船、使用済核燃料の輸送・保管容器設計の米企業を 約40億円で買収(各紙)

2013-01-26 09:22:06

hitachizosen
hitachizosen日立造船は25日、使用済み核燃料の輸送や貯蔵に使う容器(キャスク)を設計する米NACインターナショナル(ジョージア州)を買収する、と発表した。NACの全発行済み株式を親会社から4500万ドル(約40億円)で取得する。日立造船はこれまで同容器の製造のみを手掛けており、今回の買収により設計から製造、輸送サービスまでを一貫して提供する体制を築く。日本以外でも各地で使用済核燃料の処理が進まないことから、キャスク需要が高まり、事業拡大が見込めると判断した。


日立造船はNACから容器の製造を受注するなど、かねてから取引があった。NACの親会社で低濃縮ウラン燃料を製造する米ユーゼック(USEC、メリーランド州)と23日に株式譲渡契約を結んだ。3月に買収手続きを完了する。ユーゼックは財務改善を目的にNACの売却先を探していた。




 使用済み核燃料の容器は、熱を外部に放出しつつ放射能は遮蔽するなどの特殊な設計が求められる。NAC社は、1968年の創業以来、特に使用済み核燃料の保管・輸送に関わるノウハウおよびライセンスに関しては業界内においても高い評価を得ている。同社が最近、開発した使用済み核燃料貯蔵用キャニスター「MAGNASTOR」は、米国原子力規制委員会の設計承認を取得した高収納キャニスターとして、各地の原発で採用されている。

NACの2011年12月期の売上高は7100万ドル(約64億円)。米エネルギー省や米電力会社が主な顧客で、アジアでも事業を展開している。日立造船はNAC買収で各国政府や電力会社に幅広い提案ができる体制をつくる。使用済み核燃料の輸送・貯蔵ビジネスは、日本は当然だが、今後、アジアや東欧で拡大が見込める。同分野の事業規模を現在の年50億円前後から16年度には3倍の150億円に伸ばす。




(以下は日立造船のサイトからの引用)

NAC社の概要


































































(1)

 名称

 NAC International Inc.

(2)

 本店所在地

 3930 East Jones Bridge Road,Norcross, Georgia 30092, United States

(3)

 代表者の役職・氏名

 President Kent Cole

(4)

 事業内容

 使用済み原子燃料保管・輸送機器等に係る設計、輸送及びコンサルティング業務

(5)

 資本金

 25百万ドル(2012年9月30日時点)

(6)

 設立年

 1968年

(7)

 株主及び持株比率

 USEC Inc.   100%

(8)

 当社とNAC社の関係

 日立造船とNAC社との間には、記載すべき資本・人的関係はありません(関係者  及び関係会社を含む)。日立造船は、NAC社から原子力発電所向けキャニスター  の製造を請け負っています。NAC社(NAC社の関係者及び関係会社を含む)  は日立造船の関連当事者には該当しません。

(9)

 当該会社の最近3事業年度における主要財務指標 (単位:百万ドル)

決 算 期

2009年12月期

2010年12月期

2011年12月期

純 資 産

7.3

8.7

14.5

売 上 高

31.4

39.5

71.0



株式取得の相手先の概要




































(1)

 名称

 USEC Inc.

(2)

 本店所在地

 6903 Rockledge Drive,Bethesda, Maryland 20817, United States

(3)

 代表者の役職・氏名

 President and Chief Executive Officer  John Welch

(4)

 事業内容

 低濃縮ウランの製造、販売

(5)

 設立年

 1992年

(6)

 日立造船とUSEC社の関係

 日立造船とUSEC社との間には、記載すべき資本・人的・取引関係はありません  (USEC社の関係者及び関係会社を含む)。USEC社(USEC社の関係者  及び関係会社を含む)は日立造船の関連当事者には該当しません。


http://www.hitachizosen.co.jp/news/2013/01/000795.html