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東電福島第一の放射能汚染魚退治へ 港湾内の魚類駆除 3月実施 汚染拡散を防止(各紙) 自由に港湾外に移動した魚はどうするの? 泥縄だよね

2013-01-27 12:14:20

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fukushimawanPK2013012702100036_size0各紙の報道によると、東京電力は福島第一原発事故によって原発周辺の海域・港湾に生息する放射能汚染魚類が港湾外に拡散するのを防ぐため、3月にも網を設置して、魚の駆除に乗り出すという。漁業に使う網で港湾を封鎖し、高濃度の放射性物質に汚染された魚が沖合に泳ぎ出るのを防ぐ。


 福島第一原発に直結している港湾は、堤防に囲まれた約13万平方メートルある。原発の冷却水を取水しやすいように直接、発電所が海に接しているため、事故後に放射性物質に汚染された水が流れ込んだほか、東電が大量に海洋投棄してきたため、湾外に比べて放射能汚染のレベル極めて高い。海底泥に汚染がたまっているとみられる。




 このため、昨年十二月にとったメバル系のムラソイからは、一般食品の基準値(1キログラム当たり100ベクレル)の2540倍にも当たる25万4000ベクレルの放射性セシウムが検出された。 水産庁によると、原発沖の海中のセシウム濃度は減少傾向で、基準値を超える魚類の割合も低下しているが、第一原発から約20キロ離れた海域(福島県南相馬市沖)で、アイナメから2万5800ベクレルが検出されるなど、突出して高い値の魚が見つかることがある。




 東電は、汚染された魚はもともと港湾に生息していたとみており、港湾口を刺し網でふさいで、中にいる魚を全て捕獲する方針だ。さらに、汚染の経緯を突き止めるため水産総合研究センターに調査を依頼するという。いつどのようにセシウムが蓄積されたかという点がはっきりしない、としているが、2011年3月11日以降に東電が放射能汚染水を排出したのが原因で、それを受けて蓄積したことは見当がつく。




 ただ、湾外で検出されたアイナメは本来、広い範囲を回遊する性質がないという。ということは高濃度汚染の原因は、湾内だけではなく、湾外にも汚染濃度が高い場所がある可能性もある。湾内を閉鎖した後、湾外も大きな網を作って、汚染魚を一網打尽にするつもりだろうか。海の中を自由に動く魚を、事故から2年近くたってから、「一網打尽にする」と言っても、誰もしらけるのではないか。