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原発立地4町の積立金倍増 避難区域の工事なく 12年度末(河北新報) 出所は税金だから、配分を止めてはどうか

2013-04-03 13:04:03

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原発汚染地はゴーストタウン
原発汚染地はゴーストタウン


福島第1原発が立地する福島県双葉、大熊両町と第2原発が立つ富岡、楢葉両町で、自治体の貯金に当たる積立金の残高が2012年度末で計422億7300万円に上り、第1原発事故が起きる前の10年度の2倍に増えたことが分かった。避難区域に指定されて積立金からの支出がほとんどない一方、収入は従来通り確保し、残高が積み上がっている。

 積立金の残高は双葉町86億2700万円(10年度の2.2倍)、大熊町187億2100万円(1.9倍)、富岡町78億6500万円(1.8倍)、楢葉町70億6000万円(2.8倍)でいずれも2倍前後に増えた。

 最も多い大熊町は県庁所在地の福島市と同規模で、住民1人当たりでは約25倍の開きになる。4町の積立金残高は原発事故前は毎年度、主に横ばいか減少で推移し、大幅増になるのは異例だ。

 積立金は財政調整基金、減債基金などの総称で公共事業などに費やされる。4町は立ち入り禁止期間が長く続いてインフラ整備ができず、積立金をほとんど使わずじまいになった。

 積立金の財源は国の震災復興特別交付税、電源立地地域対策交付金、原発関連の固定資産税など。4町は11年度に積立金の増額として計127億8600万円を計上するなど、事故前と変わらない収入を得て残高の上積みを促している。

 大熊町は「今は使い道があまりないが、将来の住民帰還に備えて蓄えたい」と話す。楢葉町は立ち入り禁止指定が解けて復旧工事を始め、12年度に積立金から9億6000万円を取り崩した。町は「今後どれだけの費用が掛かるか見通しがつかず、積立金を有効活用したい」としている。