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福井敦賀で廃炉作業中の新型転換炉「ふげん」 放射性物質含む廃液漏れ 配管部品劣化か (各紙)

2013-04-19 20:54:45

最小臨界を達成した際
(1978年3月20日)
最小臨界を達成した際(1978年3月20日)
最小臨界を達成した際
(1978年3月20日)


日本原子力研究開発機構は19日、福井県敦賀市で廃炉作業中の新型転換炉原型炉「ふげん」で、廃液タンクから放射性物質のコバルト60を含む廃液が漏出した、と発表した。機構によると、環境への影響や作業員の被ばくはないとしている。


 機構の発表によると、事故が起きたのは18日午前10時20分ごろ。廃炉作業中の原子炉補助建屋の地下1階にある濃縮廃液貯蔵タンクを定期巡視していた職員が、タンクにつながる配管や床の一部に茶色の付着物が付いているのを発見した。その付着物を分析したところ、1グラム当たり4.4ベクレルのコバルト60が含まれていた。

 

漏出量は、国に報告する基準の数十万分の1の濃度と、説明しているが、配管の接合部の部品が劣化して廃液が漏出したのが原因とみられる。漏出した廃液は、そのまま付着して乾燥した模様。すでに漏出は止まっており、機構は原因を調査した上で部品交換などを検討する、としている。ただ、廃炉作業中に、部品の一部が損傷したことで起きた漏出であることから、廃炉作業の管理、マネジメントに齟齬がなかったかどうかを検証する必要がある。ふげんは2003年に運転を終了している。