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東電福島原発廃炉、増加する汚染水の処理が最大課題 IAEA調査団が指摘 (各紙)

2013-04-22 21:25:41

記者会見に臨むレンテッホ団長
記者会見に臨むレンテッホ団長
記者会見に臨むレンテッホ団長


各紙の報道によると、東京電力福島第1原発の廃炉作業を検証するため来日した国際原子力機関(IAEA)の調査団は22日、敷地内で増え続けている放射性物質を含んだ汚染水への対応について「継続して改善していくべきだ」とする報告書案を公表した。この後、都内で記者会見したフアン・カルロス・レンティッホ団長は「汚染水の問題が、直面する最大の課題だ」と、東電の積極的な対応を求めた。

福島第1原発では、原子炉建屋などに地下水が流入し1日当たり約400トンの汚染水が増加している。これまでタンク増設などで対応していたが、地下貯水槽からの汚染水漏れが発覚し、このままでは保管場所の確保が深刻な課題となっている。

小瀬水漏れが発覚した地下貯水槽からタンクへの汚染水の移送対象は1~3、6号貯水槽に保管される計約2万3000トンを対象として、6月中の完了を見込んでいる。しかし、既存タンクの空き容量は約2万9000トンで、貯水槽の水を移せば余裕はあと約6000トンしかない。

原発構内では発生する1日約400トンの汚染水がこのまま続くと、タンクの数を早急に増設して増やさない限り、移送後15日間でタンクはいっぱいになってしまう。汚染水処理が自転車操業状態となるのは時間の問題で、そのあとは、漏出、あふれる汚染水の海中流出の是非が現実問題となりそうだ。