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米電力大手のキウォーニー原発 正式に稼働終了 安価なガスで競争力低下(FGW) 米国は原発稼働の是非を 経済合理性で判断

2013-05-08 18:26:10

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 DominionResorcescorporate-logo各紙の報道によると、米電力大手ドミニオン・リソーシズは7日、すでに廃炉の方針を立てていたウィスコンシン州のキウォーニー原発の稼働を正式に終了した、と発表した。同社は、安価な天然ガス「シェールガス」野開発利用によって、安全性のコスト上昇が顕著な原発は、経済合理性を失ったとして、昨年10月、停止することを決めていた。

キウォーニー原発は出力約56万キロワットで、1974年に運転開始。ドミニオンが05年に買い取った。しかし、同社は2011年4月から売りに出していたが、2033年までライセンスが更新されたにもかかわらず、買い手は見つからなかった。

ドミニオンはこの原発の廃炉に関連し、第3・四半期に税引後費用として2億8100万ドルを計上していた。同社幹部は声明で「原子力は安全で二酸化炭素を排出しない技術だが、地域レベルでの価格競争力も必要だ」と述べた。

米国にある政策研究所(Institute for Policy Studies)のシニア・スカラー、ロバート・アルバレス氏は「安い天然ガスが豊富にあるために、老朽化した原発設備をもつ電力事業者は苦境に立たされている」と指摘。原発の維持・管理コストが天然ガスに対する競争力をそぐケースがある、と指摘している。

 

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