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福島県 県内の1~3歳の「内部被ばく検査」8月にも実施へ(各紙) ゼロ歳児検査はまだできない

2013-06-15 13:05:49

幼児を抱えるお母さんの不安は消えない
幼児を抱えるお母さんの不安は消えない
幼児を抱えるお母さんの不安は消えない


各紙の報道によると、福島県は、東京電力福島第1原発事故を受けた同県民の内部被ばく検査の対象年齢を1~3歳の子どもに拡充し、早ければ8月にも検査を実施することを県内の市町村に伝えた。これまで内部被ばく線量を測るホールボディーカウンター(WBC)による検査は、身長が80センチに満たない幼児は測定できないとされてきた。今回、機器に固定する幼児向けの台座を開発するめどがついたことから、測定に踏み切ることになったという。

 これまで同県をはじめ、多くの市民が幼児、赤ん坊の内部被ばく不安を抱えていたが、事故から2年以上が経過して、ようやく検査器具の改良のめどがつくというのは、技術立国を標榜する日本としてはお粗末としかいいようがない。また、今回の幼児用器具も、座って検査を受けられないゼロ歳児には適用できないことから、赤ん坊を抱える家庭への不安解消にはつながらない。

福島県はとりあえず、幼児向けに改良した台座を導入し、避難区域などがある13市町村で先行して検査を始める方針。さらに、WBCを搭載した検査車両に幼児向けの台座を備え付け、各地を巡回して検査を進める計画だ。対象となる当面の13市町村は、いわき、南相馬、田村、大熊、双葉、浪江、富岡、楢葉、広野、川俣、川内、葛尾、飯舘。他の市町村にも順次対象を広げる。

 すでに市町村独自で内部被ばく検査をしている自治体に対しては、県が今回導入する幼児向けの台座を貸し出し、検査態勢の拡充を支援する考え。