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鹿島、福島第一原発の「解体がれき」搬送を自動化 無人走行で被ばく線量低減 新たなビジネス源に(各紙)

2013-06-25 15:00:53

導入される自動化システム
導入される自動化システム
導入される自動化システム


鹿島は24日、東京電力福島第1原発の解体工事で発生する「解体がれき」の搬送過程で、重機を人出を介さずに無人で走行させ、高線量のがれきの搬送作業を自動化するシステムを開発した、と発表した。遠隔操作で作業する場合に比べ、作業員の被ばく線量を最大99%低減できるという。

 鹿島は国内で多くの原発の建設にかかわってきた。また福島原発事故後、周辺に拡散した放射性物質の除染作業でも、国直轄事業の元請けゼネコンの一つとして、原発ビジネスを拡大している。今回の瓦礫自動搬送システムは、除染ビジネスに次ぎ、がれき事業もビジネス化を目指す同社のたくましい商魂の結実ともいえる。

 現在、破壊された福島原発のがれき処理は、作業員の被ばく線量を最小限度にとどめるため、監視カメラや無線システムを利用した遠隔操作による無人システムで実施している。しかし、解体作業が本格化すると、さらに高線量の解体部材を大量に搬出しなければならなくなるため、今回のシステムを開発した。

 システムは、コンクリートや鉄骨などの高線量がれきを積み込んだ鋼鉄製コンテナを、原子炉の解体現場から、構内の保管施設までの運ぶ約1㎞をダンプ(クローラダンプ)と、保管施設内を運ぶフォークリフトの走行を自動化した。従来のダンプ搬送は、先導車で10メートル前後まで近づいて遠隔操作する必要があったが、スキャナーなどの搭載によりダンプが自動で障害物を避けながら走れるようにした。

 

http://www.kajima.co.jp/news/press/201306/24c1-j.htm