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東電福島第一原発の地下汚染水問題  東電 9月からトレンチの滞留汚染水抜き取り作業へ  夏休み明けてから(?)緊急感なし(各紙)

2013-07-30 11:30:20

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fukushimaosensuiPK2013072602100046_size0各紙の報道によると、東京電力は福島第一原発で高濃度の放射性セシウムを含む汚染水が検出されたトレンチ(地下道)からの汚染水抜き取りを夏休み明けの9月から始める。東電で開いた特定原子力施設監視・評価検討会で示したが、なぜ早急に着手しないのか、緊急度の認識の欠如がみられる。


 これまでの東電の発表によると、トレンチからは1リットル当たり23億5000万ベクレルの放射性セシウムが検出されている。東電では一昨年3月の事故時に汚染水が滞留したとしている。東電は9月からの作業で水を抜いた後、10月末ごろまでに充填(じゅうてん)剤でトレンチをふさぐ予定。

ただ、同トレンチの汚染水が地下を通って隣接する港湾に流出している可能性が高いと東電自身も認めているにもかかわらず、汚染水流出の可能性を認めてからでも実質2ヶ月も後に原因とみられる滞留汚染水を抜く作業に取り掛かるという東電の対応は、事故の拡散防止、未然防止の視点が全くないと言わざるを得ない。汚染水流出も「隠しきれなくなった」ので認めた形跡が残る。
 汚染水漏れの可能性が高いトレンチ以外の別のトレンチでも、平成25年度内にトレンチとタービン建屋との接続部を遮断した上で、26年度から水抜きを始める方針。