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東電福島第1原発の放射能汚染水の推移、地中に建設した防御壁を越す=海に流出裏付け(各紙)

2013-08-10 22:41:30

東電が進めている汚染水の遮水壁工事の状況
東電が進めている汚染水の遮水壁工事の状況
東電が進めている汚染水の遮水壁工事の状況


東京電力福島第1原発で放射性物質に汚染された地下水が海に流出している問題で、東電は10日、専用港から約7メートル陸側にある観測井戸の水位が、止水剤で固めた地盤より高いと発表した。地下水が地中の「壁」を越えて海に流出していることが改めて裏付けられた。
しかし、汚染水の排出路を防げば、あふれ出てくる地下水が、止水壁を超えて海洋に流出するのは自然なことで、汚染水対策の初期の段階でわかっていなければなならい点だ。東電の時間稼ぎ戦略に、国も国民も付き合わされ、その結果、国際条約違反の放射能汚染水の海洋流出を当然視する風潮を生み出している。東電が批判されるだけでなく、日本政府さらには日本国民の「無能」ぶりが国際的に批判される可能性がある。

東電によると、今回測定した井戸は1、2号機タービン建屋の海側にあり、止水剤で固めた護岸から約2メートル陸側にある。止水剤は地下1.8メートルより深い場所に注入されているが、地下水は地下1.2メートル以下を流れていることが分かった。地下水の方が、止水剤で固めた地中の壁より約60センチ高く、海に流れ出ているとみられる。

参考情報: http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2013081000268