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大和ハウス工業 岐阜県飛騨で水力発電に初進出。電力は全量自ら購入、法人取引先等に販売(FGW) 住宅に加えて電力も販売

2015-02-05 01:58:11

daiwahida2キャプチャ
鉄管で水を1800m近く引き込む
鉄管で水を1800m近く引き込む


大和ハウス工業は東芝の子会社であるシグマパワーホールデシングス合同会社、ならびに坂本土木と合弁で、岐阜県・飛騨地方で水力発電事業に進出することを明らかにした。

 

大和ハウスなどの3社は、水力発電事業を行う「DTS飛騨水力発電会社」をすでに設立した。筆頭株主は大和ハウス。建設する水力発電所は、岐阜県の神通川の飛騨市宮川町で発電出力約2MWの水力発電所を3月から建設し、2年半後の2017年11月から発電を始める計画だ。発電所は二基設置し、事業費は約28億円。

発電量は年間約2万060MWh。一般家庭約2600世帯の電力を賄える。CO2削減量は年間約7000トンを見込んでいる。大和ハウスは発電量全量を、固定価格買い取り制度(FIT)を使って大和ハウス自身が買い取る。大和ハウスは新電力(PPS)として、買い取った電力を取引先の法人向けに販売する。年間売電収入は3.8億円を予定している。

水力発電機は東芝製を活用するほか、土木工事と、発電所完成後の運用管理業務は坂本土木が担当する。神通川水系宮川の支流に設置した取水堰堤から水を常時取り入れ、パイプで約1700m運んだ発電所の中で、水車を回して発電する。

 

大和ハウスはすでに、メガソーラー(大規模太陽光発電所)や風力発電所を運営し、子会社を通じて電力を一般企業に販売している。既存の発電能力は計約18万kWある。ただ、太陽光も風力も、日照や風力等の自然条件の影響を受けやすい。これに対して水力発電は設備投資は高くなるが、稼働率も高いことが特徴である。

取水堰堤を構築する
取水堰堤を構築する


 

大和ハウスでは、多様な再生可能エネルギー発電に取り組むほか、新電力として外部電力の調達も増やし、2017年度には電力事業の売上高を現在の5倍の500億円に増やす計画を立てている。
※1.Power Producer Supplier(特定規模電気事業者)の略。契約電力が50kW 以上の需要家に対して、電力会社の電線を介して電力供給を行うことができる事業者のこと。

http://www.daiwahouse.co.jp/release/pdf/release_20150204.pdf