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「東日本女子駅伝を中止に追い込みたい」 山本太郎、ランナー被曝の可能性を憂慮(ニコニコニュース)“原発タレント“勝間和代氏との討論で

2011-11-07 12:49:24

「東日本女子駅伝を中止に追い込むにはどうしたらいいですかね」と問いかける山本氏
「東日本女子駅伝を中止に追い込みたい」――2011年11月5日、BSジャパン『勝間和代#デキビジ』に出演した俳優・山本太郎氏は、ランナーが被曝する可能性を憂慮し、語気を強めた。被曝のリ

「東日本女子駅伝を中止に追い込むにはどうしたらいいですかね」と問いかける山本氏


スクがあるのであれば駅伝の開催を回避すべきと主張する山本氏と、確率や数値データによる検証と個々の判断を重んじる勝間和代氏との討論では、しばしばスタジオに緊張が走った。番組収録の模様は、ニコニコ生放送でも中継された。

 「東日本女子駅伝」は、今月13日に開催される駅伝で、福島市内にコースが敷かれる。山本氏によれば、出場選手のうち最年少のランナーが13歳、中・高校生がメインとのことだ。国が主導するかたちで低線量汚染地域に暮らす人を一刻も早く移住させるべきだと語る山本氏は、この大会についても、「(震災から)『復興しましたよ』っていうアピールのためだけにそういう行事をするわけですよね。しかも細胞分裂が活発な若い女の子たちを走らせるっていう。僕はそれを中止に追い込みたいんですけど、どうしたらいいですかね」

と、ランナーが被曝する可能性を懸念し、険しい表情で問いかける。「中止に追い込みたい」という言葉を受け、驚いたように大きく瞬きをした勝間氏は、「確率的影響に対する感受性って人によって違うので、その事実を開示したうえで主催者なり走る本人たちが選ぶ問題だと思う」

と答えた。しかし、駅伝のホームページが閉じられており、走る本人たちとはコンタクトがとれないと山本氏は話す。なお6日時点では、同大会のホームページは公開されているが、「出場チーム」のコンテンツには「詳細が決定次第お知らせ致します」とのみ記載されている。

 駅伝を楽しみにしている福島県民も中にはいるのではないか。そういった気持ちとのバランスについて勝間氏が指摘すると、「はっきり言っちゃえば、楽しみにしている人たちが走ればいい。(ランナーは、)大きな駅伝大会に出るという楽しみがあるわけですよね、自分が選ばれて光栄だっていう気持ちだったとか。その上に監督がいたりして『放射線は問題ない』みたいな話になれば、それはもう走るしかない状況なんです」と、山本氏は語る。

 国民には正確な情報が伝えられていなければならないと強く訴える山本氏は、原子力発電に関わる公式情報に不信感を抱いているようだ。「いま公にされている公式のデータみたいなもの、放射線の因果関係だったりというものを示すデータっていうものは、おそらく思いっきり原子力によったものですよね?」

という山本氏の問いに勝間氏は、「バイアスがゼロとは私も思いませんが、どの程度かかっているかもわからない」と疑問を呈した。

http://news.nicovideo.jp/watch/nw141170

★(FGWによる追加)

 評論家、佐高信氏の「原発文化人50人斬り」(毎日新聞社)によると、勝間和代氏は中部電力のCMに出演しており、「原発文化人」として分類されている。3月26日に放送された「朝まで生テレビ」で、「放射性物質が危険だという考えがおかしい」「小児に甲状腺がんがでる程度」「津波の死者に比べて死者が出ていない」等と発言、物議をかもした。

その後、批判を受けたことから、4月15日に「原発事故に関する宣伝責任へのお詫びと、東京電力及び国への公開提案の開示」(http://real-japan.org/2011/04/15/421/)という発言をしている。中部電力のCM等に出演したことを「宣伝責任」があったとして、自らの理解や配慮が足りなかったとしてお詫びをしている。この中で同氏は以下の発言をしている。

「今回は原子力×津波という形で新しいリスクが顕在化しましたが、どの発電方法においても、さらに、どのようなきっかけにおいても、これまで見えていないリスクは無限にあるはずです。だからこそ、リスクをないものとして扱うのではなく、リスクは必ず一定確率で存在するのだから、いかにそれを事故以前、事故の時、そして事故以後に最小化するのかという仕組みの構築こそが、コンプライアンスのあり方だと考えます」

この表現は、上記の山本氏の指摘に対する勝間氏の反論の「確率的影響に対する感受性って人によって違うので、その事実を開示したうえで主催者なり走る本人たちが選ぶ問題だと思う」とは、かなりの開きがある。 4月の反省から7カ月たって、やはり「地」が出たのだろうか。