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東京電力の若手社員が大量退職。このままでは「内部崩壊しかねない」(各紙)

2012-01-26 11:48:40

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 各紙の報道によると、東京電力福島第1原発事故後、東電の人材流出が深刻化しているようだ。昨年末までに退職者数は、約330人に達した模様。事故後は例年の3倍程度のペースで辞めているという。特に将来の会社を背負うべき優秀な若手が見切りをつけたり、ヘッドハンティングされて転出したりするケースもあるという。優秀な人材が流出、使い物にならない古手が残留という典型的ケースになりそうだ。

 最近の退職者の年齢層は29歳以下が約半数を占め、中には昨春採用の新卒者も含まれるという。東電では退職者のペースは震災以降に特に増えているという。「(退職者が)例年の3倍程度のペース」(広報部)と認める。それぞれの退職理由は公表されていないが、関係者によると、年収のカットや将来への不安などが主な理由とみられる。

 実際に、東電では賠償資金などを捻出するためリストラを徹底させ、管理職で約25%、一般社員で約20%の年収カットを実施中。さらに13年度末までに本社で3600人、グループ全体で約7400人の雇用削減を予定している。実質国有化で組織としては維持されているが、会社の将来に希望が持てない典型例である。新規の定期採用も12年春に続き13年春も見送る方針で、14年春の見通しも立っていない。