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東京証券取引所 初の「なでしこ銘柄」に ファストリなど17社選定(各紙)

2013-02-26 22:54:44

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toushowr2_logo東京証券取引所は26日、女性社員を積極活用し、経営効率も高い「なでしこ銘柄」として東証一部上場企業から、ファーストリテイリングや日産自動車、花王など17社を選んだ。上場企業を ①女性の登用実績や仕事と家庭の両立(ワークライフバランス)②自己資本利益率(ROE)の高さ、の2点で評価した。個人投資家、特に女性の投資家を株式市場に呼び込むプロジェクトの一環。

プロジェクトは、女性の活用推進に取り組むため、経済産業省が協力して実施した。企業の選定についてはシンクタンクの日本総合研究所が、企業内外の環境・社会・ガバナンス(ESG)面を調査分析して選んだ。企業選定は、①の基準を軸にして、東証1部に上場する約1700社からまず100社程度を選び、さらに②の財務指標の基準で、17社に絞り込んだ。


 今回、選ばれたユニクロのファストリでは、10年前はグループ店舗の1~2割だった女性店長が現在では3分の1を占め、営業の中核となっている。特に、女性の視点を生かした商品戦略やネット販売の強化で効率的に収益を伸ばし、2012年8月期のROEは20%に上昇した。




 日産は複数の事業所内託児所を設け、仕事と家庭の両立支援に注力。花王も国内のグループ正社員に占める女性管理職の比率が1割近い。前期実績のROEも日産と花王がともに11%と、東証1部企業の平均(約5%)を上回る。




 東レはいち早く1974年に育児休業制度を導入。12年度からは小学3年生以下の子供を持つ従業員を対象に在宅勤務制度も採用している。




 なでしこ銘柄の株価騰落率(下記表参照)を、11年末からみると、17社のうち11社が日経平均株価(35%)を上回っている。単に企業体力に余裕があるから女性も登用するというかつての視点ではなく、戦力としての女性の優位性を評価、業績に結びつけている企業の株価騰落率が上位にランクされた。




 日本取引所グループの斉藤惇グループ最高経営責任者(CEO)は「今回の試みが女性幹部の割合が少ない日本企業の特殊性を変えるための議論につながればいい」と話した。

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なでしこ銘柄に選ばれた17社の株価騰落率
ファーストリテイリング 78.3%
三井住友フィナンシャルグループ 72.1
豊田通商 69.4
ダイキン工業 62.7
積水ハウス 51.2
住友ゴム工業 50.1
住友金属鉱山 46.4
東京急行電鉄 44.1
KDDI 41.6
花  王 41.3
アサヒグループホールディングス 37.5
日産自動車 32.4
ニ コ ン 21.2
マルハニチロホールディングス 21.1
東  レ 2.5
旭 硝 子 ▲ 3.6
大同特殊鋼 ▲ 3.9
日経平均株価 34.8



(注)株式分割調整後の株価で2011年末と比較、▲はマイナス