HOME |東芝の仏・スペイン合弁原発会社買収交渉 最終調整に 欧州、アジアで原発建設促進へ(FGW)  |

東芝の仏・スペイン合弁原発会社買収交渉 最終調整に 欧州、アジアで原発建設促進へ(FGW) 

2013-10-07 15:59:30

ニュージェンが運営する英セラフィールド原発
 

ニュージェンが運営する英セラフィールド原発
ニュージェンが運営する英セラフィールド原発


東芝は子会社の米原発メーカー大手のウェスチングハウス(WH)を通じて、英国で原発の新設を進めるフランス、スペインの合弁会社を買収する交渉を進めていたが、ほぼ合意に達し、最終調整に入ったとみられる。買収額は少なくとも100億円を上回る見通し。原発事故を受けて国内の新設は難しいことから、欧州やアジアなど海外での原発事業を強化する。

買収対象は、フランスのGDPスエズとスペインのイベルドラが折半で出資する合弁会社「ニュージェン」。イベルドラの持ち分買収とともに、EDFスエズの持ち分の一部も買収する方向で、50%超の株式を取得する方向だ。ニュージェンは、英中部のセラフィールドで原発を運営している。日立製作所も昨年、英国で原発事業者「ホライズン」を買収しており、東芝のニュージェン買収が決まると、日本の原発メーカー二社が英国市場で覇を競うことになる。

東芝が海外で原発の事業運営会社を買収するのは今回が初めて。建設後の原発運営は現地の電力会社などに委託する方針という。ニュージェンは、英中部で計360万キロワット分の原発をつくる計画を立てており、東芝が全面的にバックアップするとみられる。原発計画によると、建設するのは大型原発で2~3基分にあたり、2023年までに稼働するという。

東芝は東電福島第一原発をはじめ日本国内で多くの原発を建設してきた。事故を起こした福島第一原発の3号機も東芝が製造元で、2号機と6号機はGEと共同製造、さらに5号機も東芝製だ。事故後の汚染水処理などにもあたっているが、150億円規模で納入した汚染水の放射性物質を減らす「多核種除去装置(ALPS)」は、十分に稼働せず、同社グループの総合的な原発技術に疑問が投げかけられている。

 

http://www.toshiba.co.jp/index_j3.htm