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太平洋を漂う大量のプラスチックごみ、漂流域が拡大(CNN)

2012-05-29 06:47:59

太平洋には世界最大の「ゴミの島」が浮かんでいる。海洋学の専門家によると、米国のカリフォリア州とハワイの間の「太平洋ゴミベルト」はこの10年で体積が倍増し、プラスチックゴミは1億トンに上るという。
太平洋には世界最大の「ゴミの島」が浮かんでいる。海洋学の専門家によると、米国のカリフォリア州とハワイの間の「太平洋ゴミベルト」はこの10年で体積が倍増し、プラスチックゴミは1億トンに上るという。


(CNN) 太平洋上を漂う大量のプラスチックごみなどで形成される「太平洋ごみベルト」が、これまで未確認だった北太平洋還流の西側にまで広がっていることが、非営利組織(NPO)が実施した海洋環境調査で分かった。

北太平洋還流は北太平洋を時計回りに流れる海流で、米NPOのアルガリータ海洋研究所など2団体は太平洋中西部マーシャル諸島から日本にかけて太平洋上をヨットで横断、海流の影響で大量のプラスチックごみが集積している太平洋ごみベルトの状況を調べている。

今回の調査では、これまで未確認だった海域も初めて調査し、海洋汚染の状況や海洋生物への影響を調べた。

その結果、同海域に米粒ほどの大きさの微小なプラスチック片が大量に見つかった。こうしたプラスチックごみは世界のどこの海へ行っても見つかるといい、調査団を率いる南カリフォルニア大学の研究生マーカス・エリクセン氏は、世界の海の「プラスチック化」が進んでいることを確認したと話している。

今後はごみベルトを伝って大陸を横断する生物が存在するかどうかや、化学物質による汚染の程度についても調べる予定。

東京を5月30日に出港してハワイに向かう調査第2弾では、東日本大震災に伴う津波で日本から流されたがれきなどについても調査する。

太平洋ごみベルトについては2009年にも同様の調査が行われた。この時の調査で、海上を漂うプラスチックごみの量は過去40年で100倍に増え、その大部分が微小なプラスチック片となって濃縮されたスープのような状態になっていることが判明。こうしたごみは、微小なサイズとあまりの量の多さのためにすくい取ることができず、海洋の生態系に影響を及ぼすことが懸念されている。

 

http://www.cnn.co.jp/fringe/30006680.html