HOME12.その他 |新種の「空飛ぶカエル」発見! ベトナムで(National Geographic) 人も昔、トリだったのかもしれない・・・ |

新種の「空飛ぶカエル」発見! ベトナムで(National Geographic) 人も昔、トリだったのかもしれない・・・

2013-01-17 11:44:07

ヘレントビガエルは、水かきの付いた足でベトナムの森を滑空する。
ヘレントビガエルは、水かきの付いた足でベトナムの森を滑空する。
ヘレントビガエルは、水かきの付いた足でベトナムの森を滑空する。
トビガエルの新種が、ベトナム南部の大都市に近い平地林で発見された。2009年、シドニーにあるオーストラリア博物館の両生類生物学者ジョディ・ローリー氏は、ホー・チ・ミン市からほど近い平地林をハイキングしていた。すると、「緑色の大きなカエルが切り株に座っていた」という。 体長は9センチで、分析の結果、大型の新種トビガエルと判明した。ローリー氏によれば、トビガエルは“パラシュート降下”のように木から木へと飛び移ることができる。足に発達した水かきなど、滑空に適応する進化を遂げたためという。 ローリー氏は母ヘレンさんにちなみ、ヘレントビガエル(Helen’s flying frog、学名:Rhacophorus helenae)と命名。声明では、「東南アジアの森でカエルを探す一人娘を、母はずっと応援してくれた」と述べている。 80種類ほどいるトビガエルの中でも、新種は「最もよく飛ぶ部類」だとローリー氏は話す。「手足が大きく、指先まで水かきが伸びているから」。 「メスは前腕の皮膚が垂れ下がり、風を受けやすくなっている。しかし、オスより大きく重いため、滑空能力に大きな差はない」。ローリー氏の研究にはナショナル ジオグラフィック協会研究・探検委員会(CRE)が資金を提供した。 同氏は自身のブログで次のように記している。「900万人以上が暮らす都会から100キロ足らずの場所に生息している。この風変わりで目立つカエルが未発見だったのは不思議に思えるかもしれない」。 しかし、人目に触れずに暮らすのは容易だという。ほとんどの時間を林冠で過ごしているからだ。 ◆脅威にさらされるトビガエル とは言っても、ホー・チ・ミン市周辺の開発は容赦なく進んでいる。いずれは生息地が侵害される恐れがあるという。 現在のところ確認できたのは、ベトナム南部の水田に囲まれた平地林2カ所の5匹に留まっている。ローリー氏は、大きな木と水たまりがあれば、多少の影響を受けても耐えられるだろうと予測している。 ただし、平地林は世界で最も脅威にさらされている環境でもある。人間が簡単に立ち入ることができるので、真っ先に木材の伐採や開発の対象とされやすい。 「これから研究が進むと言うのに、残念ながら既に生息環境の消失や破壊で危機的な状況にある」とローリー氏は指摘している。 研究結果は「Journal of Herpetology」誌2012年12月号で発表された。 http://financegreenwatch.org/jp/wp-admin/post.php?post=25359&action=edit&message=10