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温暖化による気候変動・乱気流激化で 航空機の飛行時間等に負荷 運賃値上げ要因にも(Reuters)

2013-04-09 19:08:50

4月8日、英レディング大学などの科学者は、二酸化炭素排出量の増加により、2050年までに乱気流の回数と程度がひどくなり、航空機の燃料消費量などに影響を及ぼす恐れがあると指摘している。写真は2月、シドニーの空港を飛び立った航空機を撮影(2013年 ロイター/David Gray)
4月8日、英レディング大学などの科学者は、二酸化炭素排出量の増加により、2050年までに乱気流の回数と程度がひどくなり、航空機の燃料消費量などに影響を及ぼす恐れがあると指摘している。写真は2月、シドニーの空港を飛び立った航空機を撮影(2013年 ロイター/David Gray)
4月8日、英レディング大学などの科学者は、二酸化炭素排出量の増加により、2050年までに乱気流の回数と程度がひどくなり、航空機の燃料消費量などに影響を及ぼす恐れがあると指摘している。写真は2月、シドニーの空港を飛び立った航空機を撮影(2013年 ロイター/David Gray)


[ロンドン 8日 ロイター] 英レディング大学などの科学者は、二酸化炭素排出量の増加により、2050年までに乱気流の回数と程度がひどくなり、航空機の飛行時間や燃料消費量などに影響を及ぼす恐れがあると指摘している。

レディング大学とイースト・アングリア大学の研究者らは、コンピューターシミュレーションを使って北大西洋の航空路上における気候変動の影響を調べた。気候変動が乱気流に与える影響に関する研究はこれが初めてだという。

英科学誌「ネイチャー・クライメット・チェンジ」に発表した研究によると、国際エネルギー機関(IEA)の予測通り2050年までに二酸化炭素排出量が2倍となった場合、乱気流の回数が増え、程度も強まると指摘。激しい揺れに遭遇する可能性が40―170%高まっているとしている。また、乱気流の平均的な強度も10―40%高まると分析している。

その結果、飛行機による移動でのリスクが増加するだけでなく、乱気流を避けようとして飛行時間が長くなり、燃料消費量も増加するなどして航空券の値上げにもつながりかねないとしている。

地球温暖化の元凶の1つである二酸化炭素排出量の増加は下層大気の気温を上げるが、レディング大学のポール・ウィリアムズ氏はロイターに対し、地上10キロメートルの大気にも変化を及ぼし、航空機の運航に影響が出ることになると指摘した。

 

http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPTYE93804120130409